脱税指南容疑で会社役員告発=架空副業装い不正還付―東京国税局

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2025年02月13日 12:01  時事通信社

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時事通信社

東京国税局=東京都中央区
 確定申告で架空の副業に赤字が出たと装って所得税の還付を受けられるよう知人らに指南し、計約2000万円を脱税させたとして、東京国税局査察部が所得税法違反容疑で、会社役員菊池志門氏(48)=東京都渋谷区=を東京地検に告発したことが13日、関係者への取材で分かった。

 給与から源泉徴収される会社員の所得税では、副業などで生じた赤字分を給与所得と相殺して税金が還付される「損益通算」制度がある。

 関係者によると、菊池氏は同制度を悪用し、知人ら5人の2020〜23年分の確定申告で、架空の副業で赤字が出たと装って所得税の還付を受けさせていた疑いがある。

 不正総額は計約2000万円に上り、5人から計約700万円の手数料を得て、自らの生活費に充てていたという。菊池氏は税理士資格を持っていないが、4年分で毎年約15人に同様の還付を指南していたとされる。

 24年分の確定申告は17日から始まる。国税当局は不正申告には厳格に対処する方針。 
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