![](https://news-image.mixi.net/article/141/141_20250212_126043_009.jpg)
2005年(平成17年)12月8日に秋葉原で産声を上げたAKB48。前田敦子、高橋みなみ、小嶋陽菜、篠田麻里子、大島優子、指原莉乃ら数々のスターを生み出し、誰もが知る国民的アイドルグループとなった。
あれから十数年、元号は令和に変わり、また新たなスター候補生が続々と加入している。当時とは異なる状況で、彼女たちは何を思いAKB48になろうとしたのか? どこを目指すのか? フレッシュメンバーの魅力を深掘りインタビューでお届けする連載「なんで令和にAKB48?」。
第18回は東京都出身、19期研究生の奥本カイリ(おくもと・かいり)。前編はAKB48に入るまでを聞きましたが、後編は苦労したダンスレッスンや、将来の夢など語ってもらいました。
|
|
■泣き虫なのでいろんな場面で泣いちゃうんです
――19期の5人で最初に会ったときのこと覚えていますか?
奥本 どんなコがいるんだろうと思いながらドアを開けて、「うわっ、みんな可愛い」ってビックリしました。それと、これからどうなっていくんだろうという、ワクワクがすごかったですね。
白鳥沙怜(さりい)ちゃんはオーディションの席が隣だったので、見つけた瞬間にカメラが回っているのを忘れて、「やっほーー」ってやっちゃいました(笑)。まわりはみんな緊張して静かにしているのに。
――奥本さんらしくていいと思います。レッスンはどうでしたか?
奥本 ダンスをやったことがなかったので辛かったです。最初に先生が見せてくれたお手本を見て踊るんですけど、全然わからなくて。
|
|
――ピアノやギターが弾けて、リズム感もあるだろうから踊れそうなものですけど。
奥本 それができないんですよ。先生がおっしゃっていることは何となくわかるんですけど、身体の動かし方がわからない。自分ではやっているつもりなんですけど......。
――お披露目は昨年3月に行なわれたぴあアリーナMMでのコンサートでした。
奥本 もう始まる前から、同期みんなで泣いていました。「私たち、今から出るんだよ」って。緊張や焦りとか、色々な気持ちが絡み合って。そんな状況でお互いに「頑張ろう」と言い合ったりして。
私、泣き虫なので、いろんな場面で泣いちゃうんです。終わった後も泣いてしまって。
|
|
――どういうときに泣くんですか?
奥本 できなくて泣くことが多かったですね。まわりに置いていかれる焦りとか、「何でだろう」と。ダンスをやっていたコとの差がどうしても埋められず。わかっていても辛くて涙が出てきちゃうんです。
――そういうときのまわりの反応は?
奥本 時と場合によります。すごく心配してくれるときもあるし。それぞれが精一杯でやっているので、私以外に泣いているコもいましたし。
感情がぐちゃぐちゃになってしまうこともあるけど、誰かに言ったところで何も変わらないから、「やるしかない!」と頑張りました。
――5月に19期全員で初めてAKB48劇場に立ちました。
奥本 劇場はファンの方が目の前にいて、一人ひとりの顔がわかるんです。最初は見られている緊張感で固まっちゃいました。でも、とてもいい景色だなとも思いました。
最後が『なんて素敵な世界に生まれたのだろう』という曲なんですけど、ウルっと来ちゃって。19期研究生のみんなで頑張ってきてよかったと思えた瞬間でした。
――今、一番大変だなって思うことは何でしょう?
奥本 やっぱりダンスですね。振り入れがあって「何日までに覚えて」「いつ本番があって」と。自分のペースじゃなくて、そのスケジュールにどう間に合わせるかが難しいなって。
――人よりも覚えるのに時間がかかるわけですもんね。12月より新公演『ここからだ』が始まりましたが、どうだったんですか?
奥本 難しかったです。レッスン期間が決まっていて、リハーサルに参加できないこともあって「どうしよう......」という焦りを一番感じた公演でした。泣くこともありました。
――どう乗り切ったんですか?
奥本 先輩方に聞きまくりました。ダンスや歌といったパフォーマンスはもちろん、心の持ち方まで、たくさん教えてもらいました
同じポジションが千葉恵里さんなんですけど、私がリハーサルに参加できてないのを知って、マンツーマンで教えてくださって。
動きやすくなる魅せ方や、苦手な部分は「じゃあこうしよう」とか、一緒に対策まで考えてくれて。
橋本陽菜さんも同じポジションなんですけど、ひとりで終電ギリギリまで練習していたら、「大丈夫?」と声をかけてくださって、優しい先輩方が本当にたくさんいます!
――先輩がいるって心強いですね。
奥本 みんなで助け合って、私みたいなメンバーに教えてくださったり、パフォーマンスを向上させるために話し合ったり。誰ひとり見捨てず、みんなで成長していこうという想いを感じて、やっぱりAKB48ってすごくいいなと思いました。
■メンバーとバンドを組んでみたいです
――今、活動していて楽しいことは?
奥本 劇場でパフォーマンスしているときが幸せで楽しいです。出るまでの苦労はありますが、それを乗り越えて立つ劇場で、大好きなファンの方々の前でパフォーマンスできるのが、すごく幸せだなって。
あとは、すいません。ロケ弁を食べるときです(笑)。食べることが好きなんですよね。今までは普通の高校生で、AKB48に入ったら、楽屋とかにお弁当がたくさん並んでいて、「これ食べていいやつだよ」と言われて。こんな幸せなことがあっていいのかと。
――選び放題ですもんね。20期研究生の丸山ひなたさんもロケ弁が好きと言っていました。
奥本 ぜひ語り合いたいです。
――奥本さんがAKB48に貢献できることは何だと思いますか?
奥本 自信はないですけど、音楽のことならいくらでも語れてしまうので、それに関することかなと。やっぱりギターが好きで、この前フェンダーのエレアコを買ったんです。自分の趣味、特技でグループに貢献していきたいなと思っています。
――他に楽器ができるメンバーはいるんですか?
奥本 ピアノは新井彩永さんがとても上手で、沙怜ちゃんはギターを弾いたことがあるらしく。私はギターが好きなので、弾けるコが増えていったら嬉しいです。いつかバンドも組んでみたいですね。『GIVE ME FIVE!』を披露してみたいです。
――ぜひコンサートで披露していただきたいです。将来の目標はありますか?
奥本 すごい先の大きな目標は女優さんです。いつか演技のお仕事もしたいなと思います。
――普段の姿を見ていると、騒がしい感じなのでちゃんとできるか心配ですけど。
奥本 ファンの方からも言われます(苦笑)。でも撮影のお仕事では、自分で考えて表情を作るのが好きで。インスタも割と自然な表情を出せてると思っています! それが演技というかわからないですけど......。
――確かに写真とのギャップがありますね。ちなみに同期のおふたり(伊藤百花・花田藍衣)が4月に発売されるシングル『まさかの Confession』の選抜メンバーに選ばれました。
奥本 自分自身は選抜に入れないだろうなと思っていました。だから同期のふたりが選ばれたことが本当に嬉しかったです。選抜発表を見ていて、涙が出てきました。
もちろん私も入れるようにもっと頑張らなきゃと思う部分もありますが、とにかくふたりが選ばれて自分のことのように嬉しかったです。
――奥本さんにとってAKB48とは?
奥本 人生そのものです。3月で高校を卒業するんですけど、大学に行くか迷っていました。でも、このタイミングではないなと。今はすべての時間をAKB48にかけたいです。
今の自分が言うのは図々しいですけど、絶対選抜に入りたいです。入る前は他のコと比べて劣っていたかもしれないですが、今の自分は確実にAKB48が大好きですし、これからもっと好きになっていきたいと思っています!
――ずっと苦手と言っていたダンスは成長していますか?
奥本 「こう表現してみたい」とか、「この魅せ方だとファンの人はどう思うんだろう」と、自分のダンスに対して客観的な目線を持てるようになりました。まだ苦手ではありますけど、意識は変わりました!
【連載「なんで令和にAKB48?」は木曜日更新。次回は2月27日、白鳥沙怜が登場予定】
●AKB48
2005年(平成17年)12月8日、秋葉原のAKB48劇場で1期生お披露目。
2022年(令和4年)5月4日に17期生、2023年4月9日に18期生、2024年3月17日に19期生、12月20日に20期生がデビュー。
65thシングル「まさかのConfession」が4月2日に発売決定! 最新情報は公式ホームページをチェック
●奥本カイリ(おくもと・かいり)
2007年1月27日生まれ 東京都出身
身長155.5cm 血液型=O型
Nickname=カイリ
公式X【@kairi_okumoto】
公式Instagram【kairi_okumoto】
取材・文/関根弘康 撮影/篠田直人