FIA オランダ出身のオフィシャルであるクレア・デュベルマンが、正式にF1の常任副ディレクターに任命された。デュベルマンは、最近昇進したルイ・マルケスがF1レースディレクターとして初のフルシーズンを務めるにあたり、彼をバックアップすることになる。
デュベルマンは現在、FIAで9シーズン目を迎えており、昇進を続けて、連盟のハイパフォーマンスプランの成果としてF1のトップポジションに到達した最初の人物だ。デュベルマンは、以前はチャンピオンシップマネージャーを務め、FIA F2やFIA F3を含む合計26のシリーズの監督に携わったほか、さまざまなカテゴリーで副レースディレクターも務めていた。
FIAが主催した『Women in Motorsport』フォーラムでの最近のインタビューで、デュベルマンは、トップの仕事のプレッシャーは自分には影響しないと説明した。
「強くなることを学ぶ必要があります。このスポーツはファン、ドライバー、そしてチームのおかげで成り立っています。私たちは彼らの意見を尊重しており、可能な限り常に考慮しています。ですから、ファンやドライバー、チームが同意しない場合は、私はまず彼らの意見を聞きます。私たちが特定のことを決定する理由を、喜んで彼らに説明します。誰かが素晴らしい指摘をしたら、私たちはそれを受け入れ、将来を見据えて検討することをためらいません」
「私は常に、誰にも邪魔されないほど懸命に仕事をするという姿勢でいます。私は以前から週に60時間から80時間働いてきましたが、誰かが私を尊重しないことで困難な立場に置かれたからといって、その努力をすべて無駄にするつもりはありません」
デュベルマンはまた、女性をトップの地位に昇進させる上で、F1は現在主導的なスポーツとなっていると考えている。
「F1はそのことを受け入れる点で最も進んでいます。その点では、私はキャリアの初期よりも今の方が楽でよい時間を過ごしています」
先週末、世界中の120人以上のレースオフィシャルが出席したマドリードでの会議で、FIAのモハメド・ビン・スライエム会長は「『Stewards and Race Director Pathway』の一環として、個別トレーニングと育成を行うFIA HPPは、参加者と協力して審判の頂点に到達し、モータースポーツの最高レベルで仕事ができるように次世代のFIAオフィシャルを育成する」と説明した。
「新しい血が入り、レースディレクターは複数人になるだろう。常に、学んできた人たちや舞台裏で仕事をしてきた人たちがいるのは確かなことだ。この大きな挑戦に誰かをただ放り込むことはできない」