元部下、犯人分からず「やるせない」=捜査員6.8万人投入、情報呼び掛け―多摩信金職員刺殺から20年

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2025年02月14日 07:31  時事通信社

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時事通信社

多摩中央信用金庫(現・多摩信用金庫)府中支店の職員だった後藤博樹さんが刺殺された事件で、情報提供を呼び掛ける母の後藤リウさん=9日、東京都府中市
 東京都府中市の多摩中央信用金庫(現・多摩信用金庫)府中支店の営業課長、後藤博樹さん=当時(39)=が刺殺された事件は、14日で発生から20年となる。警視庁は延べ約6万8800人を投入して捜査を続けているが、未解決のままだ。部下としてかつて同じ部署で3年間、机を並べた男性は「犯人が捕まったと報告もできず、やるせない」と肩を落とす。

 「面倒見が良く、いつも手を抜かない一生懸命な人だった」。男性は、顧客からの信頼が厚く、書類の作り方を一から教え、営業に同行するなど部下の指導にも熱心だった後藤さんの姿をよく覚えている。

 炭酸飲料のコーラが好きだったという後藤さん。取引先の店に同僚らと酒を飲みに行ったときもコーラを手にし、「偉くならなきゃ駄目だぞ」と男性にハッパを掛けることもあった。

 20年前、後藤さんが刺殺されたとニュースで知ったとき、「信じられなかった」と語る男性。「なぜ命を落とさないといけなかったのか。今でも理由が分からず、区切りはない」と話した。

 今月9日、現場付近で府中署捜査本部の捜査員ら約70人と共に情報提供を求めるビラを配った後藤さんの母リウさん(81)も「突然命を奪われた息子の心中を思うと無念で悔しい。絶対に許すことはできない」と声を震わせた。

 事件は2005年2月14日午後11時50分ごろに発生。通用口から帰宅しようとした後藤さんが包丁を持った男に腹などを刺され死亡した。男は当時20〜40代で血液型はO型。身長170〜180センチのやせ形だった。

 佐藤昭雄府中署長は「未解決のまま20年が経過したことは痛恨の極み。ささいな情報でも提供してほしい」と呼び掛けている。情報提供は042ー360ー0110まで。 

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  • 現行犯の轢き逃げ官僚は見逃す癖に。
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