エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第2戦ラリー・スウェーデン 2月16日(日)、北欧スウェーデンを舞台に開催されている2025年WRC世界ラリー選手権の第2戦『ラリー・スウェーデン』のデイ4が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合優勝を飾った。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合2位となって今季初の表彰台を獲得している。
また、日曜のみの総合順位でポイントを競う“スーパーサンデー”でもエバンス組が最速となった。
■ステージウインでトップ浮上
一面が雪に覆われたスウェーデンを舞台に、これまで計15本のスペシャルステージ(SS)が行われてきた第2戦『ラリー・スウェーデン』。ハンコックのスタッドタイヤを駆使して実施される大会の最終日は、計3本のSS(68.78km)が残されており、最初のSS16は現地時間7時27分より、氷点下8度の朝焼けの元でスタートが切られた。
全車が5本のスタッドタイヤを選択して臨んだSS16には、前日の総合順位の降順でコースインする。先頭は、デイリタイアから復帰したヒョンデ・シェル・モービスWRTのアドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1)だ。
積もった新雪の影響で出走順が若いほどグリップに厳しく、徐々にタイムが向上していくなかで10番目にコースインした勝田が今大会初のステージウイン。チームメイトのエバンスをパスし、4.5秒リードの総合首位に躍り出た。
続くSS17は1本目のループステージとなり、路面には1走目の影響で深い轍が刻まれるなどコンディションが変化している。気温は氷点下6度まで上がり、9時57分より2度目のスタートが切られる。
順位の入れ替わった優勝争いはここでさらにヒートアップし、エバンスが全体ベストタイムをマーク。一方の勝田は雪壁に触れて若干のタイムロスを喫し、順位もふたたび入れ替わることとなって3.7秒差で最終パワーステージを迎えた。
■恒例のギャラリーステージで白熱バトル
現地時間12時過ぎに始まったパワーステージは、近年定着しつつあるサービスパーク近郊のギャラリーステージで実施され、WRC2クラスの上位勢からコースインが始まる。その後、最高峰クラスはフルモーからコースインし、残るは勝田とエバンスの2台のみとなった。
そんなSS18にて、先にアタックした勝田は暫定トップタイムをマークすると、続いてコースインしたエバンスは0.2秒速いタイムを刻み、勝田は惜しくも逆転ならず。首位エバンスがリードを守って今季初の総合優勝を飾った。
2位勝田に続く3位にはヒョンデのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がつける表彰台となり、トヨタは2戦連続のワン・ツーフィニッシュを飾った。そして、エバンスはポイントランキング首位に浮上している。
2025年WRCの次戦は、アフリカのケニアで開催されるグラベルラウンド『サファリ・ラリー・ケニア』。3月20日(木)から23日(日)にかけて開催される予定だ。