
主人公・若月まどか(芳根京子)が働き方改革で変わりゆく医療現場に戸惑いながら、医師として女子として人生と向き合う濃厚な2年間を描いたドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」(TBS系・毎週火曜よる10時)が現在、5話まで放送中。
消化器外科・内科、泌尿器科の研修を終えたまどかは、新たな配属先・救命救急センターで、スランプに陥るなど研修医として奮闘中。そんな、まどかを時に厳しく、陰ながら手を差し伸べる救急センター長・城崎智也を演じる佐藤隆太が本作への思いを語った。
−撮影中の印象的なエピソードを教えてください。
まどかが救命救急センターに来た5話、6話は動きなど覚えることが多かったので大変でした。複数あるベッドにさまざま患者さんがいて、どんな処置をするかなど監修の先生方がていねいに教えてくださって、それぞれがどう動くかとか考えながら妥協せずにリハーサルを重ねたことで、役者とスタッフが一丸となって救急のシーンを作り上げ、自然と良いチームができあがったと感じています。また、撮影終わりに救急チームでラーメンを食べに行ったことも印象に残っています。
−研修医のキャラクターで気になる人物はいますか?
まどか以外で言うと、気になったのは五十嵐翔(大西流星)です。五十嵐は初研修の救急センターで血を見て倒れてしまったので、そんな彼の成長が気になりますね。また、5人の研修医の中で良いバランサーとなっているので、応援したくなります。また、演じている流星の芝居はナチュラルで、オンエアを見ていてもとても気持ちが良いですよね。
−城崎を演じる上で心がけていたことはありますか?
撮影前に監督やプロデューサーから、今の時代の頼れるリーダー像を感じたいという話がありましたので「僕に務まるかな」と思いましたね(笑)。城崎は戦場のような救急センターで業務をこなしつつ、研修医を見守っていますが、特に視野の広さみたいなものを意識して演じているつもりです。また僕は、城崎みたいに背中を見せて引っ張っていくリーダーにはなかなかなれない分、演じていて、城崎のことをどんどん好きになってきています。
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−芳根京子さんの印象を教えてください。
とにかくまどかの出番が多い。睡眠時間も少ないでしょうし。そんな状態でも撮影中は現場で明るくムードメークしているのですばらしい座長だと思います。また、初回放送の記者会見で京子ちゃんが「佐藤さんのどんなボケも全部拾います」と話していたそうですが、むしろボケをかましているのは京子ちゃんです(笑)。どんなに疲れていても演者さんとコミュニケーションをとっているところはすごいなと思います。
−本作のキービジュアルに「逃げないことだけ、決めてみた」とありますが、逃げない選択肢をとった経験はありますか?
専門的な知識や所作を必要とする役のオファーをいただいた時にひるむことがあります。いろいろと考えを巡らせた結果「やらせてください」と言う瞬間は僕にとって逃げない選択なのかなと思います。自分にとって難しい役どころの作品に飛び込んだ時こそ「やって良かったな」と感じることが多いです。
−仕事と家庭を両立する上で心がけていることはありますか?
撮影が終わって帰宅しても芝居のことが頭から離れないことがあります。オフの日は仕事を忘れて子どもと向き合いたいのですが、納得のいく芝居ができなかった時は引きずってモヤモヤしてしまうこともあって。そうならないために、悔いが残らない現場を1日1日やっていくことを心がけています。
−6話の見どころを教えてください。
6話は城崎が大事にしている「チームであること」が描かれています。チームみんなでレベルを上げて医療に向き合っていく、そういうことが、まどかに伝わっていく話ですが、シンプルながらも共感できる深いテーマだと思いますので是非、ご覧になってください。
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(取材・文/櫻井満)