フラガがSFルーキーの洗礼を受けるクラッシュ「初期反応がピーキー」な新タイヤと路面改修に苦悩

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2025年02月19日 13:40  AUTOSPORT web

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2025スーパーフォーミュラ鈴鹿公式テスト イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
 2月18日から鈴鹿サーキットで始まった2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権公式テストのセッション2でイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がクラッシュ。ルーキーの洗礼を受けるかたちとなったが、今季から導入された新スペックのタイヤと路面改修の影響は想像以上に大きいようだ。

 降雪の影響でウエットからドライに乾いていく路面で行われた午前セッション1では総合9番手タイムを記録したフラガ。「午前中はまずウエットタイヤがどういうものなのかを確認した後にニュータイヤで走行しましたけど、かなり時間は限られていました」と今季初走行を振り返る。

 そのときに感じたのは「ニュータイヤを履いた時のフロント初期反応がすごくピーキー」な印象だったという。今季のスーパーフォーミュラは横浜ゴムが引き続きワンメイクタイヤを供給することは変わりないが、新たに再生可能原料・リサイクル原料比率が平均約46%に高められた新スペックのタイヤが投入されており、今回のテストが初使用となる。

 続く午後のセッション2でのフラガは「ピーキーな部分は乗りながら徐々に克服していきました。けっこう良いところは見つけたつもりで、ユーズドタイヤの感触は良かったです」と、中古タイヤでは手応えを掴んでいた。

 ただ、その後ふたたびニュータイヤを装着して計測ラップに入った1コーナーで姿勢を乱し、2コーナーのタイヤバリアにクラッシュ。マシンはフロントおよび左側の足まわりを中心にダメージを負い、テスト初日の走行をここで終えることになった。

「ニュータイヤに履き替えて『(アタックに)いこうかな』というところで、おそらくフロントのピーキーな面が出たのかもしれないのですが、1コーナーへの進入でクルマを感じることができずにコースアウト、クラッシュしてしまいました。ニュータイヤでどんな反応が出るのかを掴むことができなかったので悔しいです」とフラガ。

 新スペックタイヤのピーキーさに苦悩するフラガだが、クラッシュが本当にタイヤのスペック変更によるものなのか、シーズンオフに行われた鈴鹿サーキット東コースの路面改修の影響なのか、切り分けに悩んでいる様子。

「初期反応が少しピーキーになったかなという感覚はあったのですが、今回はタイヤと同時に東コースの舗装が変わっていることもあり、的確にどう違いがあるのかは正直よく分からないです。セクター1の重要な場所の(路面が)変わっていたりするので『う〜ん……』といった感じです」

「タイヤと東コースの舗装が変わった点は大きかったですね。本当にニュータイヤを履いたところでクラッシュしてしまったのが痛いです……。ですが、本来目指していた方向にはしっかりと向かっていると思いますし、全体的にはポジティブな流れだったので問題はありません」

 気になるマシンへのダメージについてフラガは、テスト2日目には修復が間に合うとのこと。「ロングディスタンスなどもこなさないといけないですし、まだ多くのテストメニューが残っています」と語ったが、その2日目は悪天候のためすべての走行がキャンセルとなってしまった。

 スーパーフォーミュラ初クラッシュを喫したフラガにとって、3月の開幕戦はぶっつけ本番での初戦となる。「ニュータイヤでの状態をコース全域で確認できなかったことはモヤモヤします」と言うものの、それほど悲観はしていない様子だ。

「もし、おなじ雰囲気で本戦の週末をスタートできるのであれば、個人的にはポイント圏内にいけるチャンスがあるのではないかと思っています。ただ、コースのコンディション変化やレースでのスタート、ピットストップ、アウトラップなど、本番ではさまざまな要素が含まれてきます」

「スーパーフォーミュラはそういった要素をひとつずつ、しっかりとこなしていかないと、すぐに結果が逃げてしまいます。ですので、そのあたりはしっかりと進めていきたいと思います」

 レギュラードライバーとして参加した公式テストはクラッシュを喫してしまったものの、悲観している表情は見られなかったフラガ。eスポーツ世界チャンピオンの実力を持つ彼は、リアルのトップフォーミュラでどこまで活躍することができるのか。まずは開幕戦の結果を見てみたい。

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