【解説】若狭勝弁護士「海外サイトだとしても日本で課金した段階で犯罪」芸人オンラインカジノ騒動

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2025年02月20日 05:31  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

若狭勝弁護士(2019年8月撮影)

オンラインカジノで賭博を行っていたことを認めていた令和ロマン高比良くるま(30)が19日、自身のSNSで当面の間の活動自粛を発表した。


昨年の「M−1グランプリ」で2連覇を果たした気鋭のコンビで、しばらくは相方の松井ケムリ(31)のみで活動する。高比良は14日に同件で警視庁に事情聴取を受けていたと一部で報じられ、15日に謝罪を発表。テレビ番組や劇場公演出演を見合わせるなどしていた。賭博には複数の芸人関与も取り沙汰されている。元衆院議員で元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士(68)が、騒動について見解も語った。


     ◇     ◇     ◇


若狭弁護士はオンラインカジノの違法性について「海外サイトだったとしても日本からパソコンやスマートフォンを使ってお金をかけてカジノなどを行った時点で犯罪となります。無料版などお金をかけていなければ大丈夫ですが課金した段階で犯罪となる。違法だという認識がなく行っている人が増えているなという感じはします」と語った。


高比良は大学の知人を通じて19年から20年末まで利用していたと明かしていた。若狭弁護士は「賭博罪は2種類あり、高比良さんの場合は単純賭博罪の可能性が高い。やっていたことは客観的にみても犯罪で間違いないと言えますが、期間が本当ならばこの罪は3年で時効なので今回処罰されることはないでしょう」。常習性があるとされて1ランク上の常習賭博罪に問われると3年以下の懲役刑となる可能性もあるという。


また、現在沈黙を保っている芸人らについては「捜査機関側がどういう判断をくだすかわからず、推移と結論が出てから対応しようとしている、というのは考えられます」と推測した。


国内には競馬や競輪など公営ギャンブルやパチンコ、スポーツくじなど法的に認められているものもある。若狭弁護士は「今後の方向性として、ひとつは賭博の許容範囲を緩やかにしてオンラインカジノなども利用可能とする。賭け麻雀にハマる人がいたり、今は基準や取り締まりが少し曖昧な気がします」としつつ「一方で、賭博で人生が狂ってしまう人もいるのでそうしたことはせず、啓発活動や周知徹底にさらに力を入れる道もある。広く国民からも意見を募った方がいいと思いますね」と述べた。


「高比良さんは非常に才能もある芸人さんですし、すでに時効で処罰されることもないのに活動休止となってしまうのは、個人的な思いとしてはそこまでやる必要あるかなとも思っています」とも話した。

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