“大ヒット映画の3作目”ってどんな話だっけ? 監督的には「酷い出来」なヒット作、主人公バトンタッチした作品も

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2025年02月21日 08:10  クランクイン!

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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに出演した(左から)マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド (C)AFLO
 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』公開40年を記念して、金曜ロードショーで新吹替版が放送。今週はシリーズ完結編である『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』が放送される。本作を含め、大ヒット映画は第3弾まで製作されることが多いけれど、振り返ってみると、3作目ってどんな話だっけ? となることも。そこで、大ヒット映画の第3弾をまるっとおさらいしてみよう!

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■『バック・トゥ・ザ・フューチャー PARE3』(1990)

 高校生のマーティと親友で科学者のドクが、タイムマシンに改造したデロリアンに乗り、時空を超えた大冒険を繰り広げるタイムトラベル映画の決定版。2作目と同時に製作され、その半年後に公開された本作は、第1弾の大ヒットを受けて続編の製作が決定した際、脚本のロバート・ゼメキスとボブ・ゲイルがストーリーを盛り込みすぎてしまったために、2作品に分け、3部作として公開されることになったという思い入れの強すぎる作品だ。

 前作でビフの不正を阻止し平穏な未来を取り戻したマーティが、1955年から1885年に飛ばされてしまったドクを救い出し、1985年に連れ戻すために出すため、砂埃舞いあがる西部開拓時代へ! ドクのロマンスが登場するほか、ウェスタン映画への愛情がたっぷり。リー・トンプソン演じる“ママ”や、トーマス・F・ウィルソン演じる“ビフ”、ジェームス・トールカンが演じる厳格な“ストリックランド教頭”も、姿を変えて登場するほか、目覚めた時に「ママ…」とつぶやくマーティや、堆肥を全身に浴びるビフ、「腰抜け」と呼ばれる度に挑発に乗ってしまうマーティなど、第1弾からのお約束も健在。過去作の伏線が見事に回収され、「自分の未来を作るのは自分」というメッセージが一層心に響く。

 出演は、マイケル・J・フォックスとクリストファー・ロイド、トーマス・F・ウィルソン、リー・トンプソンはじめ、前作からマーティの恋人ジェニファーを引き継いだエリザベス・シューが続投。ドクが一目惚れするクララをメアリー・スティーンバージェンが演じる。

■『スパイダーマン3』(2007)

 サム・ライミが監督を務め、MCU以前にマーベル映画の基礎を築いたとも評価されるトビー・マグワイア主演の『スパイダーマン』シリーズ。第3弾では、スパイダーマンとして名声を手に入れる一方で、父を殺されたと誤解する親友ハリーとの関係に亀裂が入り、恋人MJともすれ違うピーター・パーカーの前に、強敵サンドマンとヴェノムが現れる。トビーとキルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコらが続投し、新たにサンドマン役でトーマス・ヘイデン・チャーチ、ヴェノム役でトファー・グレイス、グウェン・ステーシー役でブライス・ダラス・ハワードが出演する。

 縦横無尽に形を変えるヴェノムとサンドマンを作り出すために3年もの年月を費やし、当時過去最高額の2億5000万ドルかけて製作された本作は、三部作の中で最大のヒットを記録。映画批評集積サイト「ロッテントマト」でも、批評家からの評価63%、観客からの支持率51%とまずまずながら、ライミ監督自ら「酷い出来」と話し、「過去10年間で最も失望した続編」1位に輝いたことも。その陰には、後にトム・ハーディ主演で単独映画が作られるファンに人気のヴィラン、ヴェノムを登場させようとゴリ押ししたスタジオ側と、それに納得しないライミ監督との間に不協和音があった模様。

 なおライミ監督は、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』でマーベル作品に復帰。大ヒットを受けて企画されたもののお蔵入りとなった『スパイダーマン』第4弾にも意欲を覗かせている。様々などんでん返しを繰り広げてきたマーベルだけに、実現する可能性も!(文・寺井多恵)
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