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【写真】絶縁状態の息子2人に向け手紙を書く元・女ヤクザのまこ
ABCテレビが不定期に放送している『追跡スペシャル』で2024年9月に放送された「『女ヤクザ』母なる懺悔録」。かつて女ヤクザとして指定暴力団に身を置きながら、その後、更生支援に携わる活動へ身を転じ、第二の人生を送ることになった女性の密着ドキュメンタリーだ。
前回放送時には日曜午後帯で高い視聴率(同時間帯民放1位)を記録し、その後のYouTube配信も3ヵ月で270万回再生された。続編を望む声も多数寄せられ、今回新たに第2弾の放送が決定。前回息子2人との再会は果たせなかったが、事態は急展開を見せ、長男との再会が実現に向け大きく動き出す。
前回放送で、絶縁した息子2人に会いに行く決心をした元「女ヤクザ」の西村まこ(58)。ところが、現実は厳しかった。近くに住む次男は絶縁を理由に会うことを拒否。東京に住む長男・大輝(28)の自宅へと向かったが、結果はさらに惨憺たるものだった。玄関の扉越しに「帰れ! 恥さらし!」と激しい言葉でまこを追い払う大輝。まこは謝るつもりだったが、つられて「おい! 開けろ!」と感情的になってしまう。仲直りするつもりが最悪な結果に。
まこは、謝罪のメモを残して帰ったのだが、格闘家を目指す大輝は、自らのYouTubeチャンネルを開設していた。そこで、メモをぐしゃぐしゃにして捨て、「二度と会いに来るな」と訴えるシーンをネット上に公開したのだ。それが、母親に対し、積年の怒りや恨みを分かってもらうための、悲しき手段だったのだ。
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更生支援活動にまい進し、過去を反省していることを何とか息子に分かって欲しい。まこは、ある手段に出る。息子2人はまこの弟(57)のことを昔から慕っていて、今も何かと頼りにしていた。しかし、「女ヤクザ」になったのを機に絶縁状態にあり、一方で弟は、独身を貫いて実母の面倒を見てきた。弟との復縁が欠かせないと思ったまこは、旧年来の知人を介して再会に至るのだが、その場で弟は、まこに向かって衝撃的な言葉を発する。「今度お前を見たら殺そうと思っていた…」。
女ヤクザになって家を飛び出し、家族にどれだけ迷惑をかけてきたのか、改めて思い知るのであった。ところが話をするうちに、まこが心から反省し、更生支援活動に励んでいることを弟は理解する。そこで、息子2人に向けた手紙を書くよう提案し、その仲介役になることを買って出てくれたのだった。綴られるのは「ごめんなさい」の文字ばかり…まこは1時間以上かけて、息子2人への手紙を完成させたのだった。
弟と復縁に至ったことで、まこはついに実家の中へと入ることを許された。「仲直りできたら、お母さんの肉じゃがを食べたい…」。ついにその夢が実現することになった。しかし、年老いた母(85)は、最近料理は作っておらず、記憶も弱ってきていて、手順はばらばら…。できあがった料理は昔と違ったが、まこは涙をこらえて一心不乱に母親の手料理をかきこんだ。
久しぶりに実家に流れる母娘の時間。「お父さんが生きていたらどんなに喜んだだろう…」。まこは、55歳の若さで亡くなった実父の遺影に手を合わせた。実は母は、父親に内緒でまこの支援をしていた。女ヤクザになった時も、組長のもとへと一人で向かい、「娘をよろしくお願いします」と土下座をしてみせた。組長は「前代未聞だ」と、母親の度胸に舌を巻いたという。
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実は大輝は、最近になって新たな動画をYouTubeに掲載していた。長年の夢だった格闘技の世界デビューを目指し、スポンサーを募集していたのだ。この動画を見たまこは、大輝に向けた手紙に、「その手助けをしたい」という内容の一枚を付け加えた。そして、ついに弟が大輝に手紙を手渡す日がやってくる。
「いままで母親として何もやれなかった、せめて大輝の夢を叶えさせてあげたい」。まこの渾身の手紙を見た大輝は、予想外の反応を示すことになる。ヤクザの母親を持つという運命、そして、その悲しき運命を背負って暮らしてきた母親への本音、はたして大輝の口から語られる日はやって来るのか? 10年ぶりの母子再会に向け、事態は大きく動き出す。
ドキュメンタリー番組『追跡スペシャル「女ヤクザ」母なる懺悔録II』は、ABCテレビにて3月2日16時25分放送。ABCテレビ公式YouTubeチャンネルで見逃し配信予定。