衆院予算委員会で挙手する石破茂首相=21日、国会内 衆院予算委員会は21日午前、石破茂首相と関係閣僚が出席し、経済・財政を主なテーマに集中審議を行った。高校授業料の無償化に関し、首相は「歳入・歳出両面の措置を徹底的に行い、安定的かつ恒久的な財源を見いだすことは政府の責務だ」と強調した。
自民党の柴山昌彦元文部科学相への答弁。私立高による授業料の「便乗値上げ」を懸念する声があるとの指摘に対し、首相は「そういうことがないよう、よく注意する」と応じた。
高額な医療費の患者負担を抑制する「高額療養費制度」の負担上限を引き上げる政府方針に対し、立憲民主党の長妻昭代表代行は「受診控えにつながる」として凍結を要求。首相は「受診控えがないよう慎重に検討した結果だ」と理解を求めた。
福岡資麿厚生労働相は、負担上限引き上げにより医療費が約1950億円削減されるとの試算を示した。
自民党旧安倍派の裏金事件を巡り会計責任者だった松本淳一郎元事務局長に対して20日に予定していた聴取が急きょ延期となった経緯に関し、長妻氏は自民側から参考人招致に応じないよう本人に働き掛けがあったかどうかただした。首相は「承知していない」と答えた。