中央教育審議会の荒瀬克己会長(中央)らから答申を受ける阿部俊子文部科学相(右)=21日午前、東京都千代田区 急速な少子化進行を踏まえた大学の在り方について、中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)は21日、阿部俊子文科相に答申した。2040年の大学進学者は現在より約27%減少するとの推計を示した上で、設置認可の厳格化や撤退する大学への支援を提言した。
文科省は、今後10年で取り組む制度改革や財政支援の工程を夏までに政策パッケージとしてまとめ、順次着手する。答申を受けた阿部文科相は「関連施策の推進に全力で取り組む」と述べた。
答申によると、18歳人口は1966年をピークに減少しており、24年に約63万人だった大学進学者は40年には約46万人になる見通し。少子化は中間的な規模の大学が年間90校程度減少するスケールで進んでいるとし、「高等教育機関の再編・統合、縮小や撤退の議論は避けられず、全体の規模見直しが必要だ」と強調した。