セッション2番手タイムを記録したキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの38号車キャデラックVシリーズ.R(アール・バンバー/セバスチャン・ブルデー/ジェンソン・バトン) 2月21日、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットでは、WEC世界耐久選手権の開幕前公式テスト『プロローグ』が2日間の日程で始まった。初日夜のセッション2では、キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAがワン・ツー。トップタイムを記録したのは、12号車キャデラックVシリーズ.Rを駆るアレックス・リンだった。
セッション2は、18時からの4時間。日没後のスタートとなり、走行はすべて照明の下で行われた。
このセッションでリンは、1分39秒575という最速ラップをマーク。これは83号車フェラーリ499P(AFコルセ)が記録したセッション1でのベストタイムを2秒以上も短縮するものだった。
0.213秒差の2番手には、僚友38号車キャデラックのセバスチャン・ブルデーが続いた。昨年までポルシェのサテライトチームだったJOTAは今季、キャデラックのワークス・プログラムを担っているが、公式セッション初日を最良の形で終えることとなった。
3番手以下はアントニオ・フォコの50号車フェラーリ(フェラーリAFコルセ)、ジュリアン・アンドラウアーの5号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)、83号車フェラーリと続き、7番手までをキャデラック、フェラーリ、ポルシェのマシンが占めている。
なお、7番手の6号車ポルシェは、セッション1でトラブルが生じた後、予防的なエンジン交換を行ってこのセッションでコースに復帰している。
トヨタGAZOO Racingは7号車GR010ハイブリッドが8番手、8号車が11番手でセッション2を終えた。
また、このイベントがWEC公式セッションデビューとなるアストンマーティン・ヴァルキリーは、009号車が首位から2.7秒おくれの16番手、007号車が18番手となっている。
LMGT3クラスでは、セッション1から引き続きアコーディスASPチームのレクサスRC F GT3が最速を保った。このセッション2では、ホセ・マリア・ロペス駆る87号車が1分54秒959というクラス最速タイムをセットしている。
これにダニエル・ジュンカデラの33号車シボレー コルベット Z06 GT3.R(TFスポーツ)、アレッシオ・ロベラとダビデ・リゴンのフェラーリ296 GT3勢(ビスタAFコルセ)が続く結果に。佐藤万璃音の95号車マクラーレン720S GT3 Evoはクラス7番手となっている。
この4時間のナイトセッションでは目立った事故はなかったが、プロトン・コンペティションの77号車フォード・マスタングGT3は、セッション1で火災に見舞われたため、走行しなかった。
プロローグ2日目となる22日(土)は、現地時間正午から3時間のセッション3、17時から4時間のセッション4が行われる予定。