宮本信子、夫・伊丹十三監督作品の4K化&上映会満席に感涙「伊丹さんがどれぐらい喜んでいるか…」 『お葬式』撮影を振り返る

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2025年02月22日 15:45  ORICON NEWS

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『伊丹十三 4K 映画祭』映画『お葬式』上映記念登壇イベントに登壇した宮本信子 (C)ORICON NewS inc.
 俳優の宮本信子(79)、塚原あゆ子監督が22日、都内で行われた『伊丹十三 4K 映画祭』映画『お葬式』上映記念登壇イベントに登壇した。

【全身ショット】満面の笑みで…ともに手を高く上げる宮本信子&塚原あゆ子

 1997年に64歳で亡くなった伊丹十三監督の10作品を4K化し、10週連続でロードショーするイベント。『お葬式』(1984年)は、山崎努(※崎=たつざき)、宮本信子、菅井きんさん、大滝秀治さん、財津一郎さんらが出演。義父の葬式を体験する主人公を中心に、通夜から火葬まで3日間の出来事を様々なエピソードを盛り込んで描くヒューマン・コメディ。伊丹十三は、この監督デビュー作でその年の映画賞を席捲した。俳優夫婦の侘助(山崎)と妻・千鶴子(宮本)の元に、伊豆に住む千鶴子の父親(奥村公延)がなくなったと知らせが入る。千鶴子の母・きく江(菅井)を喪主に通夜の準備を始めるが、葬式を執り行うのは初めてである侘助にとって、戸惑うことばかりで…。

 伊丹監督の妻である宮本信子は、伊丹作品の多数で主演した。宮本は「本日は、本当にたくさんの方のお客様に劇場にお越しくださいまして、ありがとうございます」と目がうるうるに。「来る車の中で『チケット完売』とニュースが入って。伊丹さんが、どれぐらい喜んでいるか…。そんなことを考えながら来ました。40年も昔の映画がスクリーンで上映される。こんなにうれしいことはありません。本当にありがとうございます」と感涙していた。

 伊丹監督が52歳で初めてメガホンを取った本作。司会から「宮本さんは最初の現場で『よ〜い、スタート』の時はどちらに?」という質問が。宮本は「自分のうちがセットになっています。その上の方のお家をお借りした。そこで家族、私と伊丹と次男坊が生活をしながらやっていた。私はどうしても伊丹監督の『よ〜い、スタート』という声が、どんな声なのかしらと思って。お化粧の途中だったんですけど喪服を着て走って、聞きにいきました。感動しました」と述懐した。

 きっかけも。「私の父が亡くなりまして、お葬式を出さなきゃいけなかった。最後の火葬場で煙を2人で見ていましたの。その煙を見ながら伊丹さんは『なんか小津さんの映画を見ているみたいだね。これは映画になるね』って。ちょっと間があって『映画を作ろう』となったんです。父が亡くなったことをそっちのけにして、その年は脚本を。メモして練って練って作ったものです」と懐かしむ。そして「言っておきますけど、愛人の人はお葬式に来ませんでしたよ」と付け加えると会場は笑いに包まれた。

 最後にあいさつした宮本は「伊丹さんが亡くなって27年になります。それなのに、こういうことが起きるとは…」としみじみ。「皆様、伊丹映画のファンでいてくださって、伊丹十三のことが好きで。そういう中で4Kの映画祭の機会を作っていただいたことは、伊丹さんは皆さんに囲まれて幸せなことだと私は思っています」とする。観客、塚原監督や関係各社への感謝を語ると「10作、どうぞよろしくお願いいたします」と呼びかけていた。

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  • 伊丹十三は俳優よりも監督の仕事が凄まじかった。
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