『Four Daughters フォー・ドーターズ』世界の映画祭で20以上もの賞を獲得したドキュメンタリー映画『Four Daughters フォー・ドーターズ』から本予告、ポスタービジュアルと場面写真が解禁となった。
監督は『皮膚を売った男』(2021)でアカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされたカウテール・ベン・ハニア。実話に基づき、2人の娘を「イスラム国(IS)」に奪われた母オルファと、残された2人の娘の軌跡を追う本作は、ドキュメンタリーとフィクションを融合させた異例の手法が見どころ。
今回解禁された予告編では、娘たちと向き合い、失われた時間を“再演”する母オルファ(本人)と、彼女を支える名優ヘンド・サブリーの姿が映し出される。
劇中、母親としての痛みと葛藤を抱えながらも、過去をふり返り、真実と向き合うオルファの姿は、観る者の心を深く揺さぶる。
さらに、奪われた2人の娘を演じる若手女優たち(ヌール・カルイ、イシュラク・マタル)が、本物の妹たちと共に家族の記憶を辿るシーンが、ドキュメンタリーの枠を超えた新たな映画体験へと誘う。
また、解禁されたポスタービジュアルは、4人の娘たちがベッドに寄り添って横たわる姿が印象的なもの。
しかし、そこに写っているのは、姉妹の親密な関係性だけではなく、喪失感と、取り戻せない時間が刻まれ、「大好きな姉たちが、消えた。」というコピーが、物語の痛ましさと深い感情を象徴する。
場面写真では、母オルファと残された娘たちが俳優たちとともに、家族の記憶を紡ぎ直すシーンが切り取られている。交錯するフィクションと現実、過去と現在が混ざり合う瞬間の数々が収められている。
カンヌ映画祭の公式解説で「希望と反逆、暴力と継承、そして姉妹愛の親密な旅が、我々の社会の根幹に問いを投げかける」と評された本作。
監督カウテール・ベン・ハニアは「この映画は単なるドキュメンタリーではなく、彼女たちの人生であり、彼女たち自身の言葉なのです」と語り、その斬新な手法と深い感情表現が絶賛されている。
『Four Daughters フォー・ドーターズ』は3月14日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。
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(シネマカフェ編集部)