井上芳雄、市村正親&堂本光一との交流語る “帝国劇場 最後の1日”への思い【オリコン ライターズ】

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2025年02月23日 18:00  ORICON NEWS

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23日放送『ライターズ!』に出演する井上芳雄
 日本テレビ系で28日(金曜 後9:00)放送の『さよなら帝国劇場 最後の1日 THE ミュージカルデイ』。建て替えのため114年の歴史に一度幕を降ろすミュージカルの聖地・帝国劇場から生放送され、ミュージカルの魅力を存分に届けるべく、市村正親、堂本光一、井上芳雄がこの企画の発起人となり生まれた番組だ。

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 発起人の3人がMCを務め、帝国劇場と縁のあるミュージカルスターも続々参加予定。「帝国劇場から生まれた歴代ミュージカルスターの秘蔵映像」「日本人が好きなミュージカルの名曲ベスト30」といった企画や、帝国劇場からの生歌唱などが予定されている。

 今回は発起人の1人である井上に番組の見どころや、自身がミュージカル俳優として日頃意識・努力していることを聞いた。なお取材の模様は、同局系23日(日曜 深1:30)に放送される、覆面ライターたちがタレントの素顔に迫る番組『ライターズ!』でも見ることができる。

■井上芳雄が市村正親・堂本光一に語った思い

 今年デビュー25周年を迎える井上。キャリアの起点はまさに帝国劇場。ミュージカル俳優を目指していたものの「どうやってなればいいかわからないまま」大学に通っていたという井上。そんな中にオーディションの話があり、「『ぜひ受けたいです』って言って、受けに行ったのが帝国劇場だったんです」。そしてミュージカル『エリザベート』で、皇太子・ルドルフ役としてデビューすることになった。

 子どもの頃からミュージカルがずっと好きだったという井上。「もっともっとたくさんの人に見てもらいたい、知ってもらいたいという思い」がずっとあったとのこと。日本テレビ系では『THE MUSIC DAY』『THE DANCE DAY』といった『◯◯ DAY』の名前を冠する大型特番が放送されているが、『THE ミュージカルデイ』という番組も「いつかできたら」と思っていたそう。そんな中、市村・堂本とともに帝国劇場についての書籍の取材を受ける機会があり、その取材後の食事の席で『THE ミュージカルデイ』の構想で盛り上がり、3人が発起人として動き始めたという。

 帝国劇場で長年演じてきた市村からの「何でもやるよ、盛り上げよう」という後押しがあったことや、「堂本光一くんは演出家的な目線もあるので、番組で歌うにしてもどういうふうに歌えばいいかな?というのを結構話し合いましたね」というやりとりも明かしてくれた。

 2人とは日頃から交流があるようで、市村からは「芳雄のこれ見たとか、これはいいぞとか、連絡をくださる」、堂本とは『ナイツ・テイルー騎士物語ー』での共演以来、「そこからは本当に友人と言ってもいいんじゃないかと僕は思ってるくらい、ご飯食べ行ったり、よく連絡も取ってますし、いろんな話をしますね」とのこと。

■「関係者以外は入れないはず」様子を生放送

 『さよなら帝国劇場 最後の1日 THE ミュージカルデイ』と番組タイトルにもあるように、最後の1日を生放送で届ける。

 今回、建て替え前の最後の1日、帝国劇場からの生放送が実現したことについて「その日のお昼で全ての公演が終わってるんですよ。(その後は)本来ならばそこには関係者以外は入れないはずだし、その様子も見られないはずが、この番組が帝劇に入って、その様子や、みんながどんな気持ちかも含めて届けてくれるというのは自分でも本当にびっくりしました」と井上は明かす。

 生放送だからこその見どころを聞くと「今の帝劇が終わりだとなったときに、自分がどんな気持ちになるのかは想像つかないんですよね。悲しくて泣いちゃうのか、清々しい『本当ありがとう』という気持ちなのかわからないし。それはもう1人ひとり、俳優もスタッフもそうだと思うんです。だから、ある種ドキュメンタリー的な要素もあると思います」とのこと。

 番組について、これまで情報解禁していない“初出し情報”も聞いた。すると、堂本とのやりとりで「演奏して、照明当たって歌います…ではなくて、自然に歌い出したいと。『あの作品のあのナンバーいいよね、ちょっと歌ってみる?』という感じで歌いたいと言ってました!」と番組内容のヒントを教えてくれた。

 井上がこの番組の魅力を表現した言葉は「ありえないことが起こる。帝劇最後の日」。「長い歴史の帝劇最後の日。日本テレビの皆さん、帝劇を運営している東宝の皆さんの、『帝劇最後の日』を残して、日本全国の皆さんと分かち合おう、分かち合うべきだという使命感や熱い想いで成立している、本来はあり得ない番組だと思うんです」と語り、放送を控える中で「何の歌をお届けするのがいいか・何ができるのか、スタッフの皆さんとも話し合いながら、喧々諤々『これやりましょう』『それは難しい、でもこうやったらできるんじゃないか』と本当にギリギリまで(話し合いを)やっています」と舞台裏を明かした。これまでテレビ出演はあるものの「テレビ番組を一緒に作る」ことはなかったといい、「その裏側も見せていただいていて、既に胸が熱くなっている」そう。

■ミュージカル俳優として「一番いい時期」を延ばしたい

 デビュー25周年イヤーを迎える井上だが、昨年は定期的に韓国に渡航しボイストレーニングを行うなど、キャリアを重ねた今もなお鍛錬し続けている。

 「ミュージカルはやっぱり奥深い。やってもやっても先が見えないんですよね。歌と踊りとお芝居、3個やらないといけないですし、20代のときの自分にとってのミュージカルと、40代のミュージカルってやっぱり違うんです。役柄も違うしできることも変わってくる。でもできるだけいろんなミュージカルに出たいから、自分を保って、できれば更新していきたいという思いはあって」

 ミュージカル俳優は運動量としても多い点、歌唱で筋肉を使う点から「多分アスリートに近いと思うんです」と表現。「一番いい時期をできるだけ長く延ばしたい」と井上。

 最近のトレーニングで学んだことを聞くと、歌唱時の口の開き方を挙げた。「ミュージカル俳優って、感情表現を大きく、口を大きく開けて歌っているイメージがあると思うんですが、流れとしては、口は開けない方向に行ってるんです」とのこと。取材時は、その口の開け方を実演しながら教えてくれた。

 連日公演が続くミュージカルに出演する中では、「安定したパフォーマンスを見ていただくという努力」をしているという井上。そこで公演中のルーティーンがあるかどうかと聞いてみると、「『これしなきゃ』とか、『これは気をつけてます』というのを逆に作らないようにしますね。お酒飲みたかったら飲むし、風邪ひいちゃったりするときもあるんですけど、もうしょうがない!だから僕のモットーは、その日のベストを尽くす。『今日の僕のベストはこれです』というのを尽くす」と公演への向き合い方を明かした。
(取材・文/アーバン・タカト)

※取材の模様は、23日放送の『ライターズ!』(日本テレビ系/日曜深1:30)でもご覧いただけます。

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