与田祐希(24)が23日、乃木坂46から卒業した。前日22日から2日間、地元のみずほPayPayドーム福岡で開催された自身の卒業コンサートに出演した。ファンを楽しませたいという一心で、かつてない異例の演出やサプライズを連発。3時間半、グループきってのエンターテイナーらしいラストステージで、8年半のアイドル活動を締めくくった。
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終盤に、ビッグサプライズが待っていた。この日2度目の「逃げ水」。イントロが流れると、ステージ中央にシルエットが2つ浮かんだ。当時同曲でダブルセンターを務め、21年9月にグループから卒業し芸能界を引退した大園桃子さん(25)の姿が映し出されると、ドームが揺れた。引退した元メンバーが再びライブに登場するのは乃木坂46史上初。与田は隣で、してやったりの笑みを浮かべながら一緒にパフォーマンスし「夢のような時間だったね」と満足げだった。
卒業コンサートは2日間行われ、計7万7000人を動員した。2公演とも、与田の希望をもとに構成、演出された。中盤の「女は一人じゃ眠れない」では「誰か一緒に出てきてほしいな…」と、大園さんが登場するかとファンに思わせつつ、親交の深いブラックマヨネーズ小杉竜一(51)がサプライズ出演。会場をどよめかせ、2人でポーズを決めると大歓声を浴びた。その後の大園さん登場に見事な“フリ”をきかせた。
メンバーたちとの思いの詰まった楽曲や演出も多数披露された。同じ3期生の佐藤楓(25)からは「与田って、初期の頃はすごく泣いてたけど、今ではあんなにたくましくなって。今日も与田の背中がすごく大きく見えました」と明かされた。キャプテン梅澤美波(26)や久保史緒里(23)とも泣きながら抱き合った。
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アンコールでは、与田が好きな赤と緑のペンライトで会場がきれいに2つに分かれた。さらに、観客が一斉に「8年半ありがとう! 愛してるぜ!!」と書かれた紙を掲げた。ファンからのサプライズ返しに、与田は「わ〜大好き! 乃木坂のファンの皆さんの愛と結束力。目に焼き付けています…」と感極まった。
卒業後も芸能活動を続ける予定だ。「8年半、こんなにすてきな人たちと過ごすことができました。本当に幸せ者です。たくさんの思い出と愛を持って次のステージに進みます。今までありがとうございました!!」とあいさつし、大きな拍手を浴びた。16歳の少女が小さな体1つで飛び込んだトップアイドルグループ。8年半で経験した重みと深みを携え、愛されたメンバーがまた1人、乃木坂46から羽ばたいた。【横山慧】
○…大園さんや小杉以外にも、豪華なゲストたちが2日間のコンサートを彩った。両日ともに生きたヤギがステージに登場したが、声を担当したのは千鳥の大悟(44)だった。22日の初日公演では与田とドラマで共演した大塚明夫(65)が、2日目公演では田中要次(61)がそれぞれナレーションを務めた。2日目公演アンコール前のVTRでは、与田が慕う乃木坂46卒業生の女優西野七瀬(30)がナレーションを担当し、会場を沸かせていた。
◆与田祐希(よだ・ゆうき)2000年(平12)5月5日、福岡・志賀島生まれ。16年9月加入、乃木坂46の3期生。愛称「与田ちゃん」。「MAQUIA」「bis」レギュラーモデル。21年TBS系「日曜劇場」ドラマ「日本沈没−希望のひと−」出演。22年から3年連続放送のテレビ東京系ドラマ「量産型リコ」主演。3冊目写真集「ヨーダ」が光文社から発売中。152・8センチ。血液型O。
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