アストンマーティン2025年型マシン『AMR25』:ドライバビリティ向上をテーマに、空力面の90パーセント以上を変更

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2025年02月24日 07:30  AUTOSPORT web

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アストンマーティンの2025年型『マシンAMR25』(フロント)
 アストンマーティンは、2月23日、2025年型F1マシン『AMR25』の画像を公開した。18日の合同発表会において、正式カラーリングを披露したが、マシンデザイン自体は、これまで明かされていなかった。このマシンを開発する際に最も重視したのは、ドライバビリティを向上させて、ドライバーがよりプッシュできるようにすることだとチームは述べている。

 2024年、アストンマーティンは前年のような輝きを見せることができず、獲得ポイントは186点減の94点にとどまった。テクニカルディレクターのダン・ファローズは、昨年11月に退任し、『AMR25』は彼が手掛けた最後のマシンとなった。3月には天才デザイナー、エイドリアン・ニューウェイがマネージングテクニカルパートナーとして働き始める。

 また、アストンマーティンは、2026年からホンダのパワーユニット(PU)を搭載することが決まっており、2025年はメルセデスとの提携の最後の年になる。

 チームは『AMR25』について、「前モデルの進化版で、マシンのドライバビリティを向上させ、ドライバーがより信頼を置けるようにすることを目的とした変更が加えられている」と説明した。

「このマシンは AMR24と比較して空力面が大きく変更されており、最も顕著な変更はフロントおよびリヤウイング、サイドポッド、エンジンカバー、フロアに施されている」

「より操縦しやすく、より予測可能で、より安定した『AMR25』は、ドライバーであるランス・ストロールとフェルナンド・アロンソがサーキットで限界に挑むことを可能にするよう設計された」

「これまでのシーズンで得た知見を活かし、マシンのフロントからリヤに至るまで進化させた。エアロダイナミック・サーフェスの90パーセント以上が前モデルとは異なり、フロントウイング、リヤウイング、サイドポッド、エンジンカバー、フロアに変更を加えることで、柔軟性と洗練性を兼ね備えたレーシングカーを作り上げた」

 CEO兼チーム代表のアンディ・コーウェルは「今年のマシンには昨シーズンの教訓とフィードバックがしっかりと反映されている」と語った。

「我々はランスとフェルナンドにとってより運転しやすいマシンを作ることに重点を置き、ドライバーにより優しいマシンにするために懸命に努力した」

「(開幕戦の)オーストラリアから、厳しい競争が予想され、簡単ではないことは分かっている。我々の目標は現実的なものだ。すべてのチームと同様に、2026年のレギュレーションにおける重要な変更に取り組むなかで、すべての分野において継続的に改善していく方法を考慮していく」

 チームは、マシンの主な変更点を次のように説明している。

「フロントウイングは、2024年シーズン終盤に導入したものを大幅に進化させたものだ。変更点は、低速時のダウンフォースとマシンバランスを改善し、コーナリングの全段階でドライバーにより優れた安定性を提供することに重点を置いた」

「サイドポッドは再設計され、視覚的に前モデルと比較して最も顕著な変化となっている。深いアンダーカットと、上面に沿って流れるようなチャンネルを備え、気流をより適切に導く役割を果たす」

「新しいサイドポッドのデザインに合わせて、タイトにパッケージされたラジエターレイアウトが再構成された。エンジンカバーには、エアボックスからリヤウイングに向かって伸びる、ギザギザした鋭い突起があり、これが空気の流れをマシン後方へと導く」

「フロアには、マシンの下を流れる空気の流れを改善するための改良がなされた。新しいサイドポッドとボディワークのデザインがこれを補完し、マシン下およびリヤウイング上の空気の流れをより適切に管理できるようにしている」

「サスペンションレイアウトは、フロント、リヤの両方にプッシュロッド式を採用している。新ブレーキダクトは、ブレーキの冷却と気流管理を改善するために設計された」

「リヤが安定すると、スライドが抑えられ、コーナーのターンインも改善する。これを考慮して、『AMR25』のリヤウイングの設計を行った」

 アストンマーティンは24日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで、フィルミングデー走行として『AMR25』のシェイクダウンを行い、アロンソとストロールがニューマシンを初めてドライブする。

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