波乗れぬ野党第1党=予算修正、見せ場なく―1人区調整も停滞・立民

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2025年02月25日 08:01  時事通信社

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立憲民主党の定期党大会で気勢を上げる野田佳彦代表(中央)ら=24日午後、東京都千代田区
 立憲民主党は24日の党大会で、「選挙の勝利を全ての党活動の目標に据える」と明記した2025年度の活動計画を決めた。25年度予算案の修正協議では、日本維新の会や国民民主党が注目され、野党第1党の見せ場が乏しいことに党内では危機感が広がる。波に乗れない現状を打開できるかが夏の参院選を左右しそうだ。

 「(通常国会会期の)150日間の戦いが参院選の勝負を決する。しっかり存在感を示す」。野田佳彦代表は党大会でこう力を込めた。

 昨秋の衆院選で与党が少数に転落し、立民は衆院で予算委員長、選択的夫婦別姓導入のカギを握る法務委員長ポストを獲得。24年度補正予算の修正も果たした。

 しかし、与党との協議で看板政策実現を追求する維新、国民民主と対照的に、立民は埋没気味で支持率も伸び悩む。自民党裏金事件を受けた旧安倍派会計責任者(当時)の参考人聴取を求め攻勢をかけるものの、与党は立民の予算案修正要求を「後回し」(立民関係者)にしている。

 野田氏は予算修正案で財源を示すなど、維新や国民民主と一線を画し「責任野党」の姿勢を貫く。「他の野党のようにワンポイントイシューで手柄争いをしてはいけない」とも語る。

 与党の譲歩を引き出すことのできない現状に、立民内からは焦りの声が漏れる。参院幹部は「参院選に向け目玉政策が欲しい」と吐露。連合関係者は「目立たない。国民民主を見習ってほしい」とこぼす。

 参院選の行方を占う改選数1の「1人区」での野党候補一本化は停滞。候補者調整を見据えた国民民主との政策協議も進んでない。「野党議席の最大化に向け連携をリードする」と掲げた活動計画通りに進む見通しは立っていない。

 野田氏は国会で維新、国民民主との連携を強め、参院選で共に与党に立ち向かう戦略を描く。予算修正案に両党の主張を加えたのもその一環だ。党大会では「自民の思惑は3党の(競い合いで分断を誘う)ともえ戦だ」と指摘。「野党をまとめて政策を実現するのがわれわれの役割だ」と強調した。

 党大会を終え、予算案の衆院通過を巡る攻防はヤマ場を迎える。後半国会では、選択的夫婦別姓の導入に向けた法案審議が焦点になる。こうした局面で野党を束ねて存在感を示すことができるか、立民の真価が問われる。 

このニュースに関するつぶやき

  • アホか。自公ですら今度の選挙は危ういのに立民になんか入れねーよ。存在感って言うならトランプと組めるような政党だってアピールしてみせろ。
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