ビモータKB998初陣は2台がトップ10入りも「追い抜く力がない」とA.ロウズ/SBK第1戦オーストラリア

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2025年02月25日 20:10  AUTOSPORT web

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アレックス・ロウズ(bimota by Kawasaki Racing Team)/2025WorldSBK第1戦オーストラリア
 2月21〜23日、スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第1戦オーストラリアラウンドがフィリップ・アイランド・サーキットで開催され、2025年シーズンの幕が開けた。今季から新たな体制を敷くbimota by Kawasaki Racing Teamだが、ライダーのアレックス・ロウズとアクセル・バッサーニはビモータKB998 Riminiでの初戦をどのように感じていたのだろうか。

 今季はカワサキが2019年から出資し、合弁会社を設立したイタリアメーカーのビモータとタッグを組み、WorldSBKに参戦している同チーム。チームスタッフやライダーに変更はないものの、マシンはカワサキNinja ZX-10RRからビモータKB998 Riminiへ変更となった。ただ、カワサキのエンジンを搭載しており、ビモータが設計および構築したシャシーやウイングレットが装備された仕様となっている。

 2024年の最終戦後に実施されたテストでは、マシンのお披露目かつシェイクダウンとなったが、ロウズとバッサーニがワン・ツーで終える好調ぶりを発揮。そして、開幕前の2月17〜18日に同地フィリップ・アイランド・サーキットで開催された2日間のテストも経て開幕戦へ乗り込んだ。

 迎えた第1戦オーストラリアラウンドは、初日からニッコロ・ブレガ(Aruba.it Racing - Ducati)が好調を発揮する一方で、ロウズとバッサー二もトップ10に食い込む速さを見せた。しかし、ビモータKB998 Riminiでは初予選となった2日目のスーパーポールはロウズが10番手、バッサー二が14番手でトップのブレガから1秒以上の差があった。

 緒戦となったレース1はふたりがトップ10入り。この時点でロウズは「最初はタイヤのフロントタイヤの感触がいまいちだったけれど、バイクの感触は最高だよ」と語り、バッサー二は「バイクが動いている際に方向転換するとき少し問題があった」と様々な印象を口にしていた。

 そして日曜日のスーパーポールレースとレース2も、ふたりはトップ10入りを果たしたが、現時点でのビモータKB998 Riminiの戦闘力と仕上がり具合はまだ十分ではないようだ。だが、順位に関しては“想定内”であったようで、すでに2戦目以降に向けて非常に前向きな様子も伺える。

 表彰台と上位争いに加わるにはまだ少し下がるようだが、bimota by Kawasaki Racing Teamが上位争いに加わるのはそう遠くないかもしれない。新投入されたビモータKB998 Riminiの2戦目以降におけるパフォーマンスの改善と戦闘力向上に期待したいところだ。

■アレックス・ロウズ
(レース1:8位、スーパーポールレース:7位、レース2:8位)
「日曜日は良かったし、週末が進むにつれてバイクを少し改善できた。レースは安定していた。7位、8位と自分たちが考えていた順位ではフィニッシュできたけれど、マシンに自信が持てず本気で戦えるほどの自信がなかったし、追い抜く力もなかった。レース2はずっとアンドレア・ロカテッリの後ろで立ち往生してしまった。彼はミスをしなかったから尊敬するけど、彼がもっと速く走ってくれると自分も速く走れるという状況だったのに、追い抜くことができなかった」

「公式テストから1週間全体と開幕戦のレースウイークエンドを振り返ると、良い1週間だったよ。多くの情報が得られたからね。こんなに暑いコンディションでバイクを試すのは初めだったし、リヤにSC1のタイヤを履いたバイクを試すのも初めてだった。ビモータKB998 Riminiのレースバイクは世界に2台しかない。アクセルと僕のバイクだ。3レースすべてを終え、多くの情報をヨーロッパに向けて持ち帰ることができた。自分たちが堅実な仕事を成し遂げたことに満足しなければならないね」

■アクセル・バッサーニ
(レース1:9位、スーパーポールレース:9位、レース2:10位)
「レース2はストレートで他のライダーたちに苦戦を強いられてしまい、厳しいレースだった。スタートはあまり良くなかったけれど、その後ポジションを上げて数周後には前を走るアレックス(・ロウズ)とアンドレア・ロカテッリに対してポジションを回復していったんだ」

「ペースは悪くなかったし、マシンのフィーリングも土曜日より改善されたし、僕たちは多くのことを吸収できた。常にオーバーテイクの準備はできていたけれど、決して“安全な”位置からではなかった。オーストラリアでは常にトップ10に入ることができたし、レース終盤にはビモータKB998 Riminiの2台が近い順位でいれた。でも同時に、やるべきことがたくさんあることも理解しなければならないね」

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