「つまり、ロイヤルホストにとってのデフォルトの冷たいお茶」市川紗椰が名品ドリンク「パラダイストロピカルアイスティー」の魅力を解説

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2025年02月28日 06:50  週プレNEWS

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大好きなパラティー

『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は、市川紗椰がロイヤルホストの名品ドリンクについて語る。

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このコラムでもたびたび語ってきた、ロイヤルホスト愛。今回は、ロイヤルホストが誇る名品ドリンク「パラダイストロピカルアイスティー」について語らせてください。

ロイヤルホストの魅力のひとつは、トレンドに流されない独自のメニューセンス。ファミリーレストランなのに、強気とも言えるほど個性的なメニューが印象的ですよね。「ビーフジャワカレー」にチャツネを添えていたり、「コスモドリア」に栗を使っていたりと、ファミレスという万人受けを前提にした営業形態の枠を無視したこだわりこそが、ロイヤルさま。

中でもパラダイストロピカルアイスティー、通称「パラティー」は別格。「パラティー」呼びに落ち着く前に、あらためて正式名称に注目。パラダイストロピカルアイスティー。パラダイスにトロピカル。商品企画の会議で、「パラダイスかトロピカル、どっちかでいいのでは?」という意見も出ただろうに、そこは両方詰め込むロイホ。パラダイスな「トロピカルティー」なのか、「パラダイストロピカル」なアイスティーなのかわからないけど、とにかく南国の楽園にふさわしい一品です。

お味の話の前に、もうひとつ。ロイヤルホストのドリンクメニューには、冷たいウーロン茶などの無難な冷たいお茶がないんです。飲み物は充実しており、めちゃくちゃ種類が多い。でも無難中の無難な感じの、迷ったりこだわりがなかったりしたときに「取りあえず」頼むような、冷たいウーロン茶はない。普通の冷たい紅茶、普通のアイスティーもない。あるのは、パラダイストロピカルアイスティー。

つまり、ロイヤルホストにとってのデフォルトの冷たいお茶は、パラダイストロピカルアイスティーなのです。「取りあえず無難な冷たいお茶」でいいと思って来店しても、トロピカルなパラダイスなひとときを提供されます。

ビジュアルも、「取りあえず系無難茶」ではない。カクテルにも使えるような、ちょっと縦長のグラスに注がれた琥珀(こはく)色のお茶。グラスの縁には、ひし形に切られた浮かれポンチなオレンジが一切れささっており、見事に常夏感を演出しています。アジア系メニューでよく見る小さな傘こそささってないものの、贅沢(ぜいたく)かつパリピなビジュアルです。ドリンクバーのパラティーにはオレンジがついてない代わりに、飲み放題です。ドリンクバーで使われているピッチャーの丸みもかわいいです。

そして肝心の味。パラティーの最大の魅力はその香り。口に含んだ瞬間、薔薇(ばら)系のフルーツ、ハーブの香りが広がります。鼻から抜けて、なんとも言えない華やかさがたまりません。あえてたとえるなら、「高級リゾートホテルのロビーの味」が体に広がります。無糖なので味はしっかり苦みがありながら、甘みもある、正統派の大人の紅茶。その上、アロマがとんでもなくフローラル。味と香りが2段階になっていて素晴らしい。経験したことのない、常夏の思い出の味。

好きすぎるあまり、わが家ではペットボトル版を箱買いして常備しています。店のものとは香りが若干違う(薄い?)けど、いつでもロイホを感じられる必需品です。

●市川紗椰
1987年2月14日生まれ。米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。とある番組でパラダイストロピカルアイスティーを熱く語りすぎたら、全カットされてしまった。公式Instagram【@sayaichikawa.official】

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