高額療養費、負担増を再検討＝野党「凍結」主張、石破首相説明へ―政府・与党

　政府・与党は、医療費が高額になった場合の患者負担を抑える「高額療養費制度」の負担上限引き上げについて、延期を含め再検討する方針を固めた。複数の政府・与党関係者が２８日、明らかにした。石破茂首相が午後の衆院予算委員会で今後の対応を説明する見通しだ。

　高齢化や薬剤費の高額化で医療費全体は増加しており、政府は患者負担の引き上げで、現役世代を中心に伸び続ける保険料負担の軽減を図る方針。ただ、患者団体から批判が相次ぎ、立憲民主党も引き上げの凍結を主張している。

　２０２５年から２７年にかけて３段階で上限額を引き上げる当初方針について、政府内では今年８月に予定される第１段階は実施した上で、２６年以降の対応は改めて検討する案が浮上。一方で、引き上げ自体を先送りすべきだとの意見もある。