小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)/2025MotoGP第1戦タイGP 初日 2月28日、2025年MotoGP第1戦タイGP MotoGPクラスの初日のセッションがチャン・インターナショナル・サーキットで行われた。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)はプラクティスで9番手を獲得し、ルーキーで唯一のダイレクトQ2進出を決めた。
2024年にMoto2クラスで悲願の王座を初戴冠し、2025年シーズンから最高峰のMotoGPクラスにステップアップした小椋。事前のオフシーズンテストでアプリリアRS-GP25への適応を進め、いよいよ幕開けとなった2025年シーズン最初の第1戦タイGPへと臨んだ。
多くの観客が見守るなかで、まずはフリー走行1回目が行われ、小椋の初陣がスタートした。まずはフロントにハードタイヤ、リヤにミディアムタイヤで走行し着実にタイムを縮めていく。2度目の走行で9周目には1分30秒527まで縮めることに成功し、何度かピットに入りながら同じタイヤで16周を走った。
そして4度目の走行ではフロントにソフト、リヤにミディアムと新品タイヤに履き替えてタイムアタックを遂行する。アウトラップを含む3周目に自己ベストを更新する1分29秒919をマークして6番手につけ、トップ10入り。好調な走り出しを見せ、自信を持った状態で、午後のプラクティスへ駒を進めた。
午後のプラクティスではFP1同様に何度かピットに入りつつ、走行していく。終盤にフロントとリヤともに新品のソフトタイヤに履き替えると、1分29秒716をマークし自己ベストを更新。ただ、事前の同地で行われたタイ公式テストでは1分29秒636をマークしており、さらなるタイム更新も期待できる状態だった。
そのなか、小椋はリヤのみ新品タイヤに履き替えて最後のアタックへ挑み、事前テストのタイムも更新する1分29秒597を叩き出す。トップから0.577秒差の9番手で、ルーキーながらもダイレクトQ2進出を手にした。
初戦にして初日から幸先の良いスタートを切り、トップから1秒以内につけているだけに土曜日に行われる予選ではどこまでタイムを更新できるか楽しみなところ。また、小椋自身初のスプリントも開催されるが、どのようなバトルを繰り広げるか注目しよう。
■トラックハウス・MotoGPチーム
小椋藍(FP1:6番手、プラクティス:9番手)
「今日はQ2にダイレクトで進出できたのはとても良いサプライズでした。全体的にバイクのフィーリングも素晴らしかったです。僕にとって初めてのMotoGPの週末、このクラスでの初めての金曜日のセッションでしたが、今日はとても幸せな気持ちになれると思います」
「確かに、ここでの2日間のテストはルーキーとして僕の助けになりましたし、もしかすると他のサーキットではもっと難しいかもしれません。でも、結果は結果なので、本当に満足しています。改善すべき点はまだたくさんあります。今日はラップタイムが良かったとしても、安定したライディングができていなかったので、明日以降はそこに取り組んでいきます。明日は何も期待しすぎず、ただレースをするだけです」