ERCフル参戦を計画のヨス・フェルスタッペンが前哨戦で完勝。コワックスDSTは新型ヒョンデの4台体制に

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2025年03月01日 07:10  AUTOSPORT web

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ベルギーの国内選手権開幕戦である『Rally van Haspengouw(ラリー・ヴァン・ハスペンハウ)』で優勝を飾ったヨス・フェルスタッペン
 通算106回のF1グランプリに出走し、現在は世界王者の息子マックスの指南役として現場にも帯同する52歳のヨス・フェルスタッペンが、今季チャレンジを計画するERCヨーロッパ・ラリー選手権へのフル参戦プログラムを前に、ベルギーの国内選手権開幕戦である『ラリー・ヴァン・ハスペンハウ』で優勝。残り40日足らずで欧州選手権にデビューするその前哨戦で、万全の準備を整えた。

 既報のとおり、約3年前にラリーを始めてベルギー選手権への挑戦を続けてきたF1世界王者の“父”は、先週末となる2月22日に開催されたクルーンオイル・ベルジアン・ラリー選手権の開幕戦にて『シュコダ・ファビアRSラリー2』をドライブ。雨絡みの滑りやすいコンディションのなか、SS2で最速タイムを計時して早々にラリーリーダーに立つと、イベントの残りも快走を続け6度のステージベストを記録して勝利を飾った。

「セカンドループ以降は2セット目のスペアホイールを装着して走り、インカットなどのリスクも冒さなかった」と語ったマックス・フェルスタッペンの父。ただし、戦績と自身の喜びには「大きな隔たりがあった」とも明かす。

「それはラリーを走るのにもっとも楽しい方法ではないね。私は全力でアタックする方を好む」と続けたフェルスタッペン。

「ステージのルートは依然として非常に危険だったが、負ける可能性があるとしたら、それは自分自身だけだった。私たちはコントロールされた方法で勝利を収めた。実際、すべてはコントロールされていた。熱くなる瞬間など一度もなかったよ」

 この4月4〜6日までスペインのアンダルシアで開催される2025年開幕戦『42回ラリー・シエラ・モレナ』でERCデビューを果たすフェルスタッペンは、今季2025年より創設されるFIAマスターERC選手権登録でウェーバーズ・スポーツのシュコダを操る。

 一方、チェコとポーランドを拠点として、各国内選手権やWRC世界ラリー選手権のWRC2クラスなどで成功を収めてきたコワックスDSTレーシングも、これが初となるERCでの本格的なプラグラムに、新型『ヒョンデi20 Nラリー2ステップ2』の4台体制で挑むことを明らかにした。

 今季8月中旬開催の第6戦『バウム・チェコ・ラリー・ズリン』を地元ラウンドとして軸に据えるチームは、チェコ出身のエリック・カイスと、オーストリア出身サイモン・ワグナーのダブルエース体制に加え、50歳以上を対象とするマスターERC登録でポーランドのダリウス・ビエドジンスキと、マーティン・ヴルチェクを起用する。

 昨季8月のチェコ戦では、ワグナーに次ぐ3位表彰台を獲得していたカイスは、国内選手権プログラムと並行して数戦のERCイベントに挑戦する。

「これは長い時間をかけて準備してきたことさ。僕自身も再起動が必要だったし、新しいチャレンジをとても楽しみにしている。ヒョンデが2025年のこの機会を僕に提案した後、躊躇せずに協力してくれたマーティン・ヴルチェクに心から感謝したい」

 そのヒョンデ製モデルを2019年から使用し、複数の商業パートナーやサプライヤーに加え、正式にヒョンデ・モータースポーツ・カスタマー・レーシングからもサポートを受けるヴルチェクは、新チームの船出に強い決意を示す。

「友人のビエドジンスキとともに、新しいチーム『コワックスDSTレーシング』を結成しただけでなく、ヒョンデのカスタマーレーシングの協力とサポートのおかげで、サイモン・ワグナーとエリック・カイスという若くて速い2名のドライバーがチームに加わった」と続けたヴルチェク。

「ビエドジンスキと私は、このスポーツに大きな情熱を持ち、ステージを1km走るごとに大きな喜びを感じている。サイモンとエリックは勝利を主な目標とする新世代ドライバーの代表だ。彼らがチームに加わってくれてとてもうれしいし、最大4台、ほとんどのイベントでは3台のクルーを送り込むことになるだろう」

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