F1プレシーズンテスト3日目:異例のアクシデントで赤旗2回、エンジンカバーが吹き飛ぶトラブルも。最速はラッセル

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2025年03月01日 13:40  AUTOSPORT web

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2025年F1プレシーズンテスト ジョージ・ラッセル(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)
 バーレーンでのF1プレシーズンテストが2月28日に3日目最終日を迎え、全10チームの18人のドライバーたちが、2025年型マシンでの走行を行った。この日は、最初の2日間とは異なり、雨の影響を受けることなく、多少気温が上がり、テストにとってより良いコンディションとなった。最終日にトップタイムを記録したのはメルセデスのジョージ・ラッセル、2番手はレッドブルのマックス・フェルスタッペン、3番手はウイリアムズのアレクサンダー・アルボンだった。

 この日は赤旗が2回出て、セッションが中断されたが、いずれも珍しい理由によるものだった。1回目は午前中、メインストレートに、スターターブースのパネルが割れて、落ちたガラスの破片が散らばっていたため、コース清掃のために赤旗となった。2回目は、午後のセッション開始から数分後、ターン10のランオフエリアにサーキットバスが進入したことが原因だった。



 10チームのうち、8チームが、午前と午後に分けてドライバーをふたり走らせ、レッドブルとウイリアムズだけは、ひとりのドライバーが一日を通して走行した。なお、アストンマーティンは、ランス・ストロールの体調不良のため、ドライバースケジュールを変更した。ストロールは午前に走る予定だったが、代わりにフェルナンド・アロンソがドライブ。午後にストロールは復帰したものの、途中でやはり体調が思わしくないということで、最後の約1時間をアロンソが再び走った。

■メルセデス:ラッセルが僅差でトップに

 メルセデスのジョージ・ラッセルは午後を担当し、セッション終了数分前に、暫定トップのマックス・フェルスタッペンのタイムを抜いて、この日の最速となった。2台の差は0.021秒だった。午前に走ったアンドレア・キミ・アントネッリは10番手だった。

●ジョージ・ラッセル(メルセデス)1番手:1分29秒545(C3タイヤ/午後) 91周
●アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)10番手:1分30秒888(C3タイヤ/午前) 61周

■レッドブル:フェルスタッペン「改善すべき点が残っている」

 レッドブルは最終日にフェルスタッペンひとりを走らせた。フェルスタッペンはガレージ内にとどまる時間も多く、周回数は81周にとどまった。終盤スピンする場面もあったが、暫定トップタイムをマーク。しかしセッション終了間際にラッセルがそのタイムを更新したため、フェルスタッペンは2番手となった。走行後、フェルスタッペンは「まずまずの出来だが、課題は残っている」とコメントしている。

●マックス・フェルスタッペン(レッドブル)2番手:1分29秒566(C3タイヤ/午後) 81周

■ウイリアムズ:2日目最速のサインツに続きアルボンも3番手と好位置

 ウイリアムズもレッドブル同様、最終日にひとりのドライバーだけを走らせ、アレクサンダー・アルボンがテストを担当した。アルボンはフェルスタッペンよりもはるかに多い137周を走りこんだ。2日目にトップに立ったカルロス・サインツに続き、アルボンも3番手と良い位置につけた。

●アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)3番手:1分29秒650(C4タイヤ/午後) 137周

■マクラーレン:4番手ピアストリ「とても良いエリアもあれば、改善が必要な部分もある」

 マクラーレンは午前にランド・ノリス、午後にオスカー・ピアストリを走らせ、それぞれ11番手と4番手という結果だった。ピアストリは「とても良い感触のものもあれば、改善が必要なものもあった」とコメントした。「改善が必要なものに取り組むのがテストの目的だ。マシンはほぼ完璧に走ったので、良いスタートだった」

●オスカー・ピアストリ(マクラーレン)4番手:1分29秒940(C3タイヤ/午後) 85周
●ランド・ノリス(マクラーレン)11番手:1分30秒943(C3タイヤ/午前) 57周

■アルピーヌ:速さを見せたガスリー

 午後にアルピーヌ『A525』のテストを行ったピエール・ガスリーは一時トップに立ち、注目され、最終的には5番手と良いタイムを記録した。午前に担当したジャック・ドゥーハンは12番手だった。

●ピエール・ガスリー(アルピーヌ)5番手:1分30秒040(C3タイヤ/午後) 84周
●ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)12番手:1分31秒239(C3タイヤ/午前) 61周

■フェラーリ:ハミルトン、トラブルで走行切り上げ

 フェラーリは午前にシャルル・ルクレール、午後にルイス・ハミルトンがテストを担当した。ルクレールは午前セッションでトップタイムを記録し、プレシーズンテストでの走行を締めくくった。ハミルトンが走行した午後、マシンにトラブルが発生、チームはハミルトンの走行を早めに切り上げた。「テレメトリで異常が見つかったため、チームは予防措置としてルイスをピットインさせ、走行を停止することを決めた」とフェラーリは説明している。

 ハミルトンは、レースシミュレーションを完了できず、周回数は47周、タイムも全体の6番手にとどまった。ルクレールは66周を走り、9番手となっている。

●ルイス・ハミルトン(フェラーリ)6番手:1分30秒345(C4タイヤ/午後) 47周
●シャルル・ルクレール(フェラーリ)9番手:1分30秒811(C3タイヤ/午前) 66周

■レーシングブルズ:角田裕毅、ロングランペースに好感触

 レーシングブルズのアイザック・ハジャルは午前に、角田裕毅が午後に走行した。ハジャルはレースシミュレーションも行い、全体の15番手。7番手の角田は、ショートランとロングランの両方に取り組み、ロングランペースはとても良かったと述べている。

●角田裕毅(レーシングブルズ)7番手:1分30秒497(C3タイヤ/午後) 87周
●アイザック・ハジャル(レーシングブルズ)15番手:1分31秒761(C3タイヤ/午前) 73周

■ハース:ベアマン車のパーツが吹き飛ぶ

 午前中にオリバー・ベアマンが走行中、マシンのエンジンカバーの一部が吹き飛び、ピットに戻らなければならなかった。ベアマンはこの日もレースシミュレーションに取り組んだ。午後担当のエステバン・オコンは103周を走ることができ、スピンを喫するシーンもありつつ、8番手となった。

●エステバン・オコン(ハース)8番手:1分30秒728(C4タイヤ/午後) 103周
●オリバー・ベアマン(ハース)18番手:1分32秒361(C3タイヤ/午前) 59周


■アストンマーティン:体調不良のストロールに代わり、アロンソが走行

 もともとランス・ストロールが午前セッションで走行する予定だったが、体調不良のため、急きょフェルナンド・アロンソが走った。その後、ストロールの体調が回復したとして、午後にはマシンに復帰して34周を走行したものの、走行を中止。チームは再びアロンソを乗せることを決め、シートを交換した。アロンソは午前に記録したタイムで16番手という結果だった。

●ランス・ストロール(アストンマーティン)13番手:1分31秒699(C3タイヤ/午後) 34周
●フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)16番手:1分32秒084(C3タイヤ/午前) 82周

■キック・ザウバー:ボルトレート、トラブルで走行時間を失う

 午前中に走ったガブリエル・ボルトレートは、問題に見舞われ、ガレージで長く過ごすことになり、新人にとって貴重な走行タイムを失うことになった。チームはトラブルはハイドロリックリークだったと説明している。午後にはヒュルケンベルグがステアリングを握り、69周を走った。

●ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)14番手:1分31秒726(C3タイヤ/午後) 69周
●ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)17番手:1分32秒147(C3タイヤ/午前) 35周

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