数多くのテレビ番組の司会を務め、「視聴率男」「長寿番組男」として人気を集めたキャスターみのもんたさん(本名御法川法男)が1日未明に死去したことが分かった。80歳。関係者によると、1月中旬に都内の焼き肉店で肉を喉に詰まらせて救急搬送されており、意識不明が続いていたという。葬儀は親族のみの家族葬で執り行われ、お別れの会を開く予定はないという。
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みのさんは東京都生まれ。立大卒業後、67年に文化放送に入社。3年目で深夜ラジオ「セイ!ヤング」の初代パーソナリティーに起用され、軽妙なトークで一躍看板アナウンサーとなった。番組を10年務めた後、79年に退社した。
退社後は家業である水道メーター会社「ニッコク」の営業マンを務めたが、営業のない週末に引き受けたフジテレビ「プロ野球ニュース」の「珍プレー好プレー」ナレーションが大きな反響となり、再び注目を集めた。89年に日本テレビ情報番組「午後は○○おもいッきりテレビ」の司会となり、文化放送退社から10年で放送の表舞台に返り咲いた。
90年代以降、「どうぶつ奇想天外」「学校へ行こう!」(いずれもTBS)、「クイズ$ミリオネア」(フジテレビ)など、長寿番組となるヒット番組を連発し、レギュラー番組の全曜日制覇が話題になった。05年にはNHK紅白歌合戦の司会も担当し、NHKを含む全局制覇を達成した。
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02年、TBS「サタデーずばッと」で報道番組に進出。05年には同局で月〜金曜の朝の報道番組「朝ズバッ!」もスタートした。「朝ズバ」は放送1年半で同時間帯の月間トップとなり、“視聴率男”の異名を取った。
全盛期のレギュラー番組は、「おもいッきりテレビ」と「朝ズバ」の2本の帯番組を含め、16本にのぼる。06年3月時点で週の総出演時間は34時間15分を記録。同11月には「1週間で最も長く生放送に出演する司会者」(21時間42分)としてギネス世界記録に認定。08年に更新もしている。
活躍を続けていた13年9月、日本テレビに勤務する次男が窃盗容疑で逮捕されていたことが判明(不起訴処分)し、日本テレビ系「秘密のケンミンSHOW」、文化放送「みのもんたのウィークエンドをつかまえろ」以外の番組が降板となった。会見では「道義的な責任を感じ、しゃべるという世界、報道の番組から降りることが一番苦しくてきつい」「やめなければ収まらない風潮に感じた」と悔しさをにじませた。
「ウィークエンド」は14年に終了、「ケンミンSHOW」は20年に勇退し、レギュラー番組が消滅した。同年、パーキンソン病であることを公表。21年10月には、TBS特番「学校へ行こう!2021」の「未成年の主張」コーナーに“校長”としてサプライズ出演。「V6のみなさん、26年間本当にお疲れさまでした。ありがとー!」と力強く叫び、出演者や視聴者を感激させていた。
○…神奈川・鎌倉市内のみのさんの自宅には、複数の車の出入りがあった。テレビカメラを含む約20人の報道陣が見守る中、関係者とみられる男性を乗せた車両や、生花店とみられる車が粛々と敷地内に入った。夜にはピザの出前のバイクも見られた。周辺には「みのさんはつい最近、1月まで駅前のお店でご飯を食べていたようでした。とても元気な様子だったので驚いています」と話す住人もいた。
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◆みのもんた 本名御法川法男。1944年(昭19)8月22日、東京都生まれ。立大卒。67年文化放送に入社し、「セイ!ヤング」初代パーソナリティーを担当。79年退社後、日本テレビ系「午後は○○おもいッきりテレビ」、TBS系「朝ズバッ!」など多くのレギュラー番組を担当。06年、08年に「1週間で最も長時間テレビの生番組に出演する司会者」としてギネス世界記録に。19年に国指定の難病パーキンソン病と診断され闘病していた。
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