度重なる“裏切り”に「自信はない」。体制変更とF2経験者が起爆剤になるか【SF全チーム情報2025/KONDO RACING】

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2025年03月04日 07:10  AUTOSPORT web

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2025スーパーフォーミュラ鈴鹿公式テスト ザック・オサリバン(KONDO RACING)
 3月7〜9日に、三重県の鈴鹿サーキットで開幕を迎える全日本スーパーフォーミュラ選手権の2025シーズン。昨年、タイトルを獲得した坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がカーナンバー『1』を付け連覇に挑む年となるが、注目の海外ドライバーやルーキー、新チームもひしめく、見どころの多いシーズンとなりそうだ。

 2025年は一部レースフォーマットも変更され、1ウイーク2レースのイベントも増加。また、タイヤのスペックが変更されるなか、2月に行われた公式テストは雪のため日程短縮と、どの陣営も充分に走り込めていない状況で開幕からいきなりの土日連戦を迎えるため、その勢力図も気になるところ。

 ここでは公式テスト前日の『メディアデー』でのドライバー・監督らの発言を中心に、今季体制の変更点や注目ポイントなどをチームごとにまとめ、連載していく。

 今回は近藤真彦監督率いるKONDO RACINGだ。


■KONDO RACING 2025年スーパーフォーミュラ参戦体制

・ドライバー:山下健太(No.3)/ザック・オサリバン(No.4)
・監督:近藤真彦
・エンジニア:大駅俊臣(No.3)/阿部和也(No.4)
・エンジン:トヨタ/TRD 01F


■阿部エンジニアが感じたオサリバンの速さ


 今年も2台体制での参戦となるKONDO RACING。3号車は参戦9年目となる山下健太を引き続き起用するが、トラックエンジニアは新たにインパルから移籍した大駅俊臣氏が務める。

 山下は昨年の開幕戦鈴鹿と第5戦もてぎで2位表彰台を獲得し、全体的に上り調子な感じはあるが、本人としては「自信はないです」とのこと。

「1年のうちに1回くらい表彰台争いができていますし、テストでも速く走ることはできていますけど、1年間を通して安定したパフォーマンスを出せたことがない。昨年の富士テストでも4セッションとも速かったのに、レース本番になったら急に落ちるみたいな……現状は別に自信はないですけど、多分大駅さんがなんとかしてくれると思うので、そこに期待したいです」

 加えて、新チームメイトとなるオサリバンにも期待しているところは大きいようで「今年はザック選手がチームメイトになって、彼は多分速いと思いますし、チーム体制もけっこう変わるところがあるので、ふたりで力を合わせて頑張りたいなと思います」と山下は語った。

 今季新加入したザック・オサリバンは、昨年FIA F2で2勝を挙げる活躍をした。ただ、シーズン終盤にシートを失い、今年は新たな挑戦の場としてスーパーフォーミュラにやってきた。

「僕はルーキーなので、このワンシーズンでできる限り学んで、いろいろなことを習得したいと思っている。僕にとってすべてのコースが初経験になるので、それを覚えないといけない。テストの時間が少ないのでチャレンジングではあるが、とても楽しみにしている」とオサリバン。

 昨年12月のルーキーテストの時から周囲の目を引く速さを見せており、4号車担当の阿部和也エンジニアは「(ルーキーテストで)最初にユーズドタイヤを履いた時からセクター2が速くて『速いドライバーなんだろうな』という雰囲気がありました。あと、初めて一緒に仕事した時、彼は19歳でしたけどウィリアムズの育成を含めてヨーロッパでいろいろな経験をしてきていることが効いているなと感じました」とオサリバンを評価していた。

 現在20歳のオサリバンだが、自身のキャリアについては冷静に考えているようで、まずは今年のスーパーフォーミュラに全力を注ぐと明言。「今の現状でベストを尽くしてベストな結果を出すのが僕の目標だ。僕は若いので、今年はとにかく勉強の1年だと思っている。経験豊富な健太からもアドバイスをもらいながら、今年はスーパーフォーミュラに集中して頑張りたい」と今季の抱負を語っていた。

 いずれにしても、オサリバンの加入で雰囲気が変わった印象のあるKONDO RACINGから目が離せない。

[オートスポーツweb 2025年03月04日]

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