M.マルケス、弟にトップ譲った理由は「タイヤ圧が限界に達していた」完全勝利を賭けた戦略/第1戦タイGP

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2025年03月04日 18:00  AUTOSPORT web

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マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2025MotoGP第1戦タイGP
 3月2日、2025年MotoGP第1戦タイGP チャン・インターナショナル・サーキットで行われ、マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)は開幕戦を完全勝利で収めた。そんな彼は、決勝レース時に勝利を手にするために“ある戦略”があったという。
 予選ではポールポジション、スプリントでも勝利を飾ったマルク・マルケスは、決勝でも完璧なスタートを切ってトップを走っていたが、7周目の3コーナーで減速して弟であるアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)にトップの座を譲った。マルク・マルケスは弟のすぐ後ろにつけて周回を重ね、残り4周で最終12コーナーでオーバーテイクして、最後はリードを広げて決勝レースでも勝利を収めた。
 マルク・マルケスのレース中における7周目の3コーナーでの減速はマシンやシフトトラブル、そしてミスでもなくフロントのタイヤ空気圧が下がっていたからだ。故意に2番手に下がりスリップストリームについてタイヤの内圧を上げておき、終盤に抜いて1位を獲得するという状況を素早く判断した“戦略”だった。
 残り3周となったところでアタックを仕掛けたのは規則内である60%を完了したからともいう。これでタイヤ圧のペナルティも下ることなく、開幕戦における完全勝利が確定した。これにより、1戦で獲得できる最高ポイントとなる37点でポイントリーダーで開幕戦を終え、ファクトリーリーム移籍後の緒戦で見事に存在感をアピールした結果に。
 彼がランキング首位にいるのは2019年の最終戦バレンシアGP以来、実に93戦ぶりにトップに返り咲いたことになる。また、シーズンのオープニングレースで勝利を飾ったのは2014年以来11年ぶり3度目、112度目の表彰台獲得数はダニ・ペドロサが記録した歴代3位と並んだ。
 強豪であるドゥカティのファクトリーチームに加入して1年目の開幕戦で、圧倒的な強さを見せ完勝を収めたマルク・マルケス。決勝レースにおける“戦略”を見ても、元MotoGP王者としてもまさに完璧といるだろう。すでに強さを発揮しているマルク・マルケスが、今季どのような戦い方でバトルを制するのか注目していきたいところだ。
■マルク・マルケス(予選:ポールポジション、スプリント:優勝、決勝:優勝)「本当に完璧な週末だった。結果はさておき、重要なのはバイクとチームに対する素晴らしいフィーリングだよ。レースの戦略は、序盤にハードにプッシュしてギャップを作り、その後でそれを管理することだった」
「でも、周回を重ねるにつれて、フロントエンドのタイヤ圧が限界に達していることに気づき、1個ポジションを譲るしかなかったんだ。この暑さでアレックス(・マルケス)のスリップストリームにいるのは本当に大変で、呼吸がうまくできなかったよ。リードを奪い返して適切なマージンを作るのに適切なタイミングを待っていたら、すべてが期待通りに進んだ。ハッピーだよ」
 

[オートスポーツweb 2025年03月04日]

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