伊豆諸島の鳥島沖で2024年4月、海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH60K」2機が衝突し墜落した事故で、海自は4日、3月中旬に機体の引き揚げに取りかかると発表した。深海でのサルベージ能力を持つ米海軍に1000万ドルの費用で委託したという。
海自は同日、事故を受けて一時見合わせ段階的に再開してきた哨戒ヘリの飛行訓練について、2月末に全面再開したことも明らかにした。高難度とされる複数機による夜間の訓練飛行が最後に再開された。
墜落現場の海域の水深は約5500メートル。海自は、米国が同盟国や友好国に最新鋭の装備品を提供する「有償軍事援助（FMS）」に基づき、米海軍と契約した。米国の海洋サービス会社の協力を得て、3月7日にも海洋作業船「グランド・キャニオン�供廚魏Ｉ郵舛�ら現場海域に派遣。米海軍の無人機「カーブ21」を遠隔操縦して海底に沈んだ機体にワイヤをかけて、引き揚げるという。
事故は24年4月20日夜、潜水艦を探知する訓練中に発生。2機に搭乗していた隊員8人のうち、1人の遺体を確認し、行方不明の7人ついても死亡と判断した。【松浦吉剛】
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