社内スナックで自社商品の理解とコミュニケーションを促進! KIRINグループが開催している「スナックふきだまり」に行ってみた

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2025年03月05日 12:11  マイナビウーマン

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社内スナックで自社商品の理解とコミュニケーションを促進! KIRINグループが開催している「スナックふきだまり」に行ってみた

年次を重ねるにつれ、今までとは違う意味で難しくなってくるのが、社内コミュニケーション。出社は増えても、勤務時間外の交流は昔より少なくなっていたり、チームの中にリモート中心で働く人がいたり。それぞれが多様な働き方を追求しやすくなった一方で、チームや部署、会社全体の交流の機会は減っているという声も耳にします。

そんな中、キリンホールディングスが行っている社内イベントが今、にわかに注目されています。自社製品の特徴を生かし、社内交流や勉強会を兼ねたスナックイベントが定期開催されているそう。自社オフィスの会議室でひっそり開催されているイベントに、マイナビウーマン編集部が潜入してみました。

■飲み会イベントをきっかけにチームの商品を社内プレゼン

イベントを主催するのは、KIRINグループの子会社・メルシャン株式会社で輸出事業を担当する3人の女性社員。普段はワインや焼酎の海外輸出の市場を開拓したり、展示会に参加したりしているそう。

「KIRINグループは社員数も多いため、なかなか自身のチームが担当する商品やブランド以外の商品を把握しきれないという声も耳にしていました。そこで、私たちのチームで扱う商品についての理解を深めてもらうために、スナックイベントを立ち上げることにしたんです」

現在3人が最も力を入れているのが、海外向けの焼酎ブランド「YATSU(やつ)」の海外輸出。2月に行われたスナックイベントでは、海外向けの焼酎ブランドの可能性や、海外からの反応をまとめたプレゼンが行われ、実際に海外で今話題になりつつあるという「焼酎カクテル」の試飲イベントが行われました。

「スナックふきだまり」というイベント名の由来には諸説あるようですが、海外輸出事業部の中核でもある大西まりさんのお名前から名付けられたそう。スナック入店前に行われた勉強会でも、プレゼンターとなって焼酎の魅力について語ってくれました。

大西さんによれば、今海外では日本でよく親しまれている芋焼酎や麦焼酎といった、乙類焼酎の市場が大きくなってきているのだそう。

「海外では水割り、お湯割りといった飲み方よりも焼酎をカクテルのベースとして使用するのが一般的です。逆に日本ではあまり認知されていない飲み方ですが、焼酎の新しい楽しみ方としても注目しています」

■飲みやすいカクテルアレンジでバーカウンターが大盛り上がり

勉強会は30分程度で終了し、後半はスナックイベントがスタート。3人の女性メンバーは、ここからスナックふきだまりのママに変身。バーカウンターの中に入り、八代不知火蔵の4種類の焼酎をおいしくアレンジしたカクテルをサーブしてくれます。

八代不知火蔵で展開しているのは、麦焼酎「YATSU Barley Shochu」、黒胡麻焼酎「YATSU Black Sesame」、米焼酎「YATSU Rice」、芋焼酎「YATSU Sweet Potato」、の4種類。特に黒胡麻を焼酎にしたのは世界でも八代不知火蔵が初めてなのだそう。

海外の人にも親しんでもらえるような焼酎づくりを目指しながら、同時にカクテルとしての楽しみ方も追求。欧米での展示会での反応を受けつつ、業界の有識者にも協力してもらい、4つの焼酎それぞれを最もおいしく楽しめるオリジナルレシピを考案。

米焼酎は、海外の人に親しまれているカクテルの定番・マティーニにアレンジ。お米の柔らかい香りが鼻に抜けるので、ウオッカで割ったものよりも華やかな仕上がりになっていました。

芋焼酎は、フルーティーな味わいを生かして洋梨とペアリング。洋梨ピュレとスパークリングワインとミキシングすると、深い味わいのフルーツカクテルに。強い芋の香りを上手く生かし、誰もが飲みやすいスイートカクテルにアレンジされていました。

黒胡麻焼酎は、その香ばしい味わいを生かしながら、海外で人気のカクテル「オールドファッション」に昇華。シュガーシロップやアーモンドエッセンスとミキシングすると、不思議なことにピーナツバターのようなまろやかな味わいが生まれていました。ドーナツのような優しい甘さに、香ばしいゴマの香りがアクセントになっていました。

麦焼酎は、その辛口な味わいをさらに引き立てる和の香味・生姜と合わせたカクテルに。キリッとした飲みやすさはありつつ、そのまま飲むよりも甘さや爽やかさといった深みが生まれていました。

イベントに参加していた社内メンバーも、オリジナリティ溢れる新しい焼酎カクテルのレシピには釘付けに。レシピが生まれた経緯や作り方のコツから蒸留所での作業工程など、本格的な質問が飛び交い、交流と学びが促進されていました。

■「社内イベント参加してよかった」の声も多く上がる

スナックイベントは社員であれば誰でも参加でき、それぞれに好きな焼酎を一本買ってもらうことを参加費としているそう。自社チームの商品について理解を深めてもらいつつ、商品愛を持ってもらうきっかけにもなっているといいます。

今後は本社のみならず、出張所や支社にも出張し、スナックイベントと八代不知火蔵、そして焼酎の海外事業の社内認知をさらに向上させていきたいそう。イベントに参加していた他部署の社員からも「自社の商品理解が深まるだけでなく、喋ったことがなかった他部署のメンバーと交流できた」「飲み会に誘うのは気が引けていた後輩と参加できて、交流が深まった」などの意見が出ていました。

社員それぞれが多様なライフスタイルを実践していきやすくなったことで、働きやすさが生まれた一方で、チームでの交流が少なくなっている現代。会社やチームが牽引するイベントの大切さや、ビジネスメンバーと人間関係を深めていくことの意味合いを、会社全体で再考するべきなのかもしれません。

(取材・文/ミクニシオリ)

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