坂口健太郎×渡辺謙の映画『盤上の向日葵』主題歌にサザンオールスターズ最新曲 特報映像公開 サザン7年ぶり7作目の映画主題歌

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2025年03月07日 07:00  ORICON NEWS

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10月31日全国公開『盤上の向日葵』(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/松竹) (C)2025映画「盤上の向日葵」製作委員会
 坂口健太郎と渡辺謙が出演する10月31日公開のヒューマンミステリー『盤上の向日葵』の主題歌が、サザンオールスターズの最新楽曲「暮れゆく街のふたり」に決定。同曲をフィーチャーした特報映像公開となった。

【動画】桑田佳祐の歌声が染みわたる…坂口健太郎×渡辺謙の映画『盤上の向日葵』特報映像公開

 『盤上の向日葵』の原作は『孤狼の血』『朽ちないサクラ』など、常に己の信じるもののために闘い続ける人間を描いてきた柚月裕子氏によるもの。将棋の世界を背景にしながらも、将棋を知らない読者も多く惹きつけ、2018年本屋大賞第2位となった作品だ。柚月氏は執筆にあたり<光と影><人間の業><人生を生き切る>という3つのテーマを根底に据えたという。

 17年にこの小説に出会い、「人生の光と影を描いた重厚な人間ドラマ」にほれ込み、原作者も絶賛する脚本を書き上げたのは熊澤尚人監督。『君に届け』(10)『ユリゴコロ』(17)『隣人X』(23)など、繊細な感情の揺れを丁寧に描き、幅広く評価される恋愛映画・ヒューマンドラマを数多く手がけてきた熊澤監督が、自ら書き上げた脚本でメガホンをとった。人は、何をもって“生きている”といえるのか。苦しみと、葛藤のなかからみつけた一筋の光。だがその出会いは光なのか、闇なのか。生き方に迷うすべての人に贈る、慟哭と感動のヒューマン・ミステリーとなっている。

 本作の矢島孝プロデューサーは「切なさや哀しさ、愚かさも含め、必死に生きていく人間たちへの応援歌がほしい」とこの物語の主題歌をサザンオールスターズに依頼。3月19日にリリースされる最新アルバム『THANK YOU SO MUCH』に収録される楽曲の中で最も陰影が濃く、切なさに満ちた一曲「暮れゆく街のふたり」が主題歌に決定した。桑田佳祐がかつて読んだ小説にインスパイアされた、というドラマ性のある楽曲だ。

 主題歌を聴いた主演の坂口健太郎は、「将棋、家族との別れ、因縁、様々な物に翻弄され歩くしかなかった桂介の道を、切なく代弁してくれているような楽曲だと感じました」と感激のコメントを寄せ、矢島プロデューサーは「人間の情念を支える桑田さんの力強い声は、人間の生き様を描くこの映画の最後を締めくくり、違った形で映画を支えている楽曲」と絶賛する。

 サザンオールスターズの楽曲が映画の主題歌となるのは、47年の歴史の中で7作品目。18年公開の『空飛ぶタイヤ』の主題歌「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」、同じく18年公開の『ビブリア古書堂の事件手帖』の主題歌「北鎌倉の思い出」以来7年ぶりとなる。

 新たに公開された特報は、主人公・上条桂介と、彼に大きな影響を与える人物、東明重慶との出会いから始まる。町の将棋道場で出会った伝説の勝負師・東明は挑発するように「ぞくぞくするような真剣勝負だ」とささやく。か細く、頼りなさげな様子の桂介に、この後何が起きたのか。雪の中を走る桂介の少年時代が印象的にインサートされ、やがてふたりは激高し、鬼気迫る表情でぶつかり合う。静かに語りかけるような桑田佳祐のボーカルが彼らの<出会ってしまった運命>の抗い難さ、切なさをうたいあげるなか、対峙(たいじ)するふたりの姿。射るような眼で静かに見つめる東明と「その真剣、乗ってやる」という熱く、まっすぐな眼差しで見つめ返す桂介。盤上の勝負を越えた先に見出す、光と闇の彼方にある真実とは。深みのある桑田の歌と相まって、心震えるミステリーの展開に期待が膨らむ。

 「暮れゆく街のふたり」は、離れがたい男と女の関係を歌っているが、師弟として、あるいは最大の敵になる「運命的に出会ってしまったふたり」にも通じる普遍的な想いにあふれている。桑田の音楽人生に大きな影響を与えたというエリック・クラプトンの名曲「愛しのレイラ」を彷彿(ほうふつ)とさせるバラードが、将棋の世界に生きる男たちの運命に寄り添っていく。


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