『愛されなくても別に』Ⓒ武田綾乃/講談社 Ⓒ2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会南沙良主演映画『愛されなくても別に』の公開が決定した。南は、毒親に振り回される主人公を演じる。
“フツー”とはかけ離れた大学生活を送る宮田陽彩は、学校に通いながら朝から晩 まで寝る間もなくアルバイトや家事に追われる…。母親に金を渡し、世話をするために。 母親から暴力は振るわれないし、暴言もない。ただ「愛している」と言う言葉で縛られ、陽彩は緩やかな絶望と人生に対する期待のなさの中で生きている。そんなある日、同じバイト先の同級生、江永雅と出会うことによって、陽彩の人生は大きく変わっていく――。
原作は、「響け! ユーフォニアム」がTVアニメ化され大ヒットした武田綾乃が、吉川英治文学新人賞を受賞した「愛されなくても別に」。著作の中で実写化初となる。
浪費家の母親に依存され、人生に一度も期待を抱いたことのない主人公・宮田陽彩を演じる南は、三島有紀子監督作『幼な子われらに生まれ』でデビューを果たし、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』や『この子は邪悪』、「ドラゴン桜」、大河ドラマ「光る君へ」などに出演する若手俳優。
出演をふり返り、「お芝居している中で、自分が不幸であることを他人との物差しとして用いてしまう陽彩を抱きしめてあげたくなりました。誰かと出会うこと、何かを失うこと、なにかを信じること。ただ生きることがこんなにも難しいこの世界で、未来を見ることが出来なくても、今を生き抜く力を持てたら、と強く思えた作品でした」とコメントしている。
監督・脚本は、『あの娘は知らない』「隣の男はよく食べる」の井樫彩。「あらすじから暗くて重い話なのかと思われがちなのですが、決してそれだけの物語ではありません。苦しんだり傷ついたりしながら、だれかの手を振り払ったり…ときに手を取ったりして力強く歩んでいこうとする陽彩と雅という、ふたりの人間の物語です」と本作について説明した。
『愛されなくても別に』は7月4日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)