2025スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 予選TOP3会見に出席した(左から)岩佐歩夢、野尻智紀、太田格之進 3月9日(日)、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにて、2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の公式予選が行われた。10時15分よりスタートした予選では、野尻智紀(TEAM MUGEN)がポールポジションを獲得。岩佐歩夢(TEAM MUGEN)が2番手、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3番手となった。この3名が予選後すぐに囲み会見に出席し、予選の振り返りと決勝の展望を語った。
■野尻智紀(TEAM MUGEN)ポールポジションタイム:1分36秒060
「アタックに関しては、非常にうまくまとめられたかなというところでした」
──コンディション変化の影響は?
「いや、タイム自体がそんなに変わらなかったと思うので、大きくコンディションが変わったかなという印象は正直なくて。その辺はチームがうまく合わせ込んでくれたおかげなのかなと思います」
「本当に、チームとドライバーのすべてが一体となってやらないといけないスポーツだと思うので、そういった意味ではチーム全員で何とか今日もここに戻ってこれたかなという感じです」
──最多ポールポジション獲得記録を更新しました
「それに関しては非常に嬉しいです。本当、本山哲さんを見てかっこいいなと思っていましたし、壁はものすごく高くて。まさか並んで、こうして記録を塗り替えることは、なかなかできることではないと思います」
「これまで支えてくれた方がいなければ、この記録にはなっていないと思うので、もう何と言っていいか。表現しきれないほどの感謝です」
──野尻選手の予選にかける思いをお聞かせください
「どちらかというと予選の方がすぐ終わるので、得意というか、気持ち的に楽な部分もあります。そういったところで予選が好きだなっていう思いはありますね。少し語弊があるようにも聞こえたかもしれませんが、自分の中では、『一番速く走るんだ』というところを頑張ってやってきたことが今日に繋がっていると思います」
「ドライバーがこの一瞬にかけて、ここですべてのエネルギーと集中力を出して、1000分の1秒を削り取ってくるっていうところでは、非常に面白いですね」
「なので、何一つ無駄な経験はなかったかなと思うし、本当にたくさんの経験をさせてくれた人に、人々に感謝したいです」
──決勝レースへ向けては
「昨日は流れもちょっとよくなくて、つらい部分もあったのですが、最後まで頑張って走ったので完全燃焼はしたかなと思います。ただ、運を引き寄せられなかったところがあったし、あれもレースだと思いますので、今日は運も含めて引き寄せられるようなレースになるといいなと思っています」
■岩佐歩夢(TEAM MUGEN)2番手タイム:1分36秒170
「(第1戦と)同じ2番手ですが、正直ちょっと違った気分というか。同じ2番手で悔しいのは悔しいですけれど、とくに今日に関してはちょっと難しいコンディションで、とくにQ1AからQ2にかけての伸びしろっていう要素がかなり大きかったです」
「Q1AからQ1Bにかけてもタイム差があったと思うんですけど、1秒も上がっているっていうところでは、マシンやドライビングのアジャストが正直難しい状況でした」
「その中でも、しっかりとピークに持ってこれたので、今回の結果はポジティブに捉えています」
──タイムの伸びが大きかった理由はどう分析している?
「もちろん風向きだったり、とくに今日の風は金曜日みたいな感じで、突風が吹いたり止んだりという状況でもあったのでそういった影響もあると思います」
「ただ、一番はやっぱり路面かなと思います。併催レースがあった直後に予選に進んだので、やはり一番最初に走るQ1に関しては、その影響があったのかなと思いますね」
──決勝レースへ向けては
「コンディションが変わっていることはもちろん、それ以外にもいろいろなことに臨機応変にアジャストしていく必要があります」
「ピットインが可能になるタイミングも変更されるので、イレギュラーなシチュエーションが起こっても対応できるように準備していきたいと思います」
■太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)3番手タイム:1分36秒209
「昨日とはコンディションが変わるなかで、どのような展開になるかなっていうのはちょっと楽しみではありました。昨日のデータとかを元に臨みましたね」
「Q2で最後に帰ってきたときは、もしかしたらポールもあるかなというような感触はあったんですけど、やっぱりTEAM MUGENの2台は速いなという感じでしたね」
「アタック自体は結構ギリギリでうまくいったのですが、タイム差がコンマ2秒で、ちょっとドライビングだけではこのコンマ2秒は見えないかなというような印象です」
──風向きの変化はどう捉えて挑みましたか
「難しかったですね。何を信じて何を信じないかっていうところで、どれだけこのアグレッシブに行くかは本当手探りでした」
「でも探る時間もないので、もうアタックに行ってみて、起きたことに対して対処する事ぐらいしかできませんでした。ただそういう点ではうまくいったかなと思います」
──トップスリーが同じ面々となりましたが、決勝へ向けては?
「ただ、今日は1周目からピットに入れるので、いろいろな展開が予想されると思います。ロングランのペースとか、その他諸々で差が出てくる可能性もありますよね」
「どのくらい、タイヤのデグラデーション(性能劣化)があるのかとか、今日は路面温度も高くなっていると思うので、後半はきつくなるのかなとか。その点をちょっと今から考えて、決勝へ向けた判断をしないといけないなと思います」
[オートスポーツweb 2025年03月09日]