中国地方は、寒さや雨や雪の影響でスギ花粉の飛散が抑えられていた所も、先週末8日(土)ごろから急激に飛散数が増え、広島市でも大量のスギ花粉が飛散しています。3月中旬にかけては、晴れて気温が高い日を中心に、スギ花粉が大量に飛散し、大量飛散が例年より長引く見込みです。また、来週初めは寒の戻りとなり、寒くなる見込みです。この先も花粉の大量飛散と寒暖差にご注意ください。
●広島市のスギ花粉飛散 先週末から大量飛散に
日本気象協会中国支店(広島市)で観測しているスギ花粉の飛散数は、1月下旬からわずかながらスギ花粉を観測しており、長く居座った寒波が去った後の2月25日に4.6個/㎠、26日に13.0個/㎠と一気に飛散数が急増し、25日に飛散開始となりました。その後、風が強い日を中心に飛散数が更に増え、先週末8日(土)から大量に飛散しています。
中国地方は多くの所で例年より少し遅いスギ花粉の最盛期となっています。3月中旬にかけては影響が長引き、晴れて気温が高い日を中心に大量のスギ花粉が飛散する見込みです。花粉症でない方でも、大量のスギ花粉を取り込むと花粉症になる可能性があります。帰宅時は室内に入る前に衣服や髪の毛についた花粉を落とし、手洗いやうがい、洗顔を行うなど、対策を行ってください。
●スギ花粉に飛散は最盛期 週明けは寒の戻り
向こう一週間は、晴れる日や気温が高くなる日を中心に、スギ花粉が大量に飛散する見込みです。
明日11日(火)は晴れたり曇ったりで、朝までは瀬戸内側でにわか雨の所があるでしょう。最高気温は15度を超える所が多く、3月下旬から4月上旬並みの暖かになる見込みです。スギ花粉が大量に飛ぶでしょう。
12日(水)は、雨が降り出す前の昼頃まではスギ花粉が飛びやすいでしょう。天気予報に傘マークがついていても、雨の降りだしが遅いほど花粉が飛びやすくなるため、油断大敵です。
13日(木)は次第に晴れ間が広がり、14日(金)にかけて大体晴れるでしょう。スギ花粉が大量に飛散する見込みです。
15日(土)からは雨が降りやすくなりますが、15日(土)も雨が降り出す前の朝にかけては、スギ花粉が飛散するでしょう。16日(日)は雨の降る所が多いため、花粉の飛ぶ量が抑えられそうです。
17日(月)は日本海から寒気が流れ込むため、日本海側を中心に雨や雪が降る見込みです。北寄りの風が強まり、寒くなるでしょう。瀬戸内側ほどスギ花粉が飛びやすい見込みです。
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●来週中頃から再び気温上昇 スギ花粉の大量飛散長引く恐れ
18日(火)も寒気の影響で日本海側を中心に雨や雪が降る見込みです。北寄りの風が冷たく、寒いでしょう。瀬戸内側を中心にスギ花粉が飛ぶ見込みです。
19日(水)からは晴れる日が多いでしょう。朝は冷え込みますが、昼間は4月並みの暖かさとなる見込みです。朝晩と昼間の寒暖差が大きくなるでしょう。
なお、3月下旬になると、スギ花粉の飛散のピークは越えて、次第に飛散数は減少する見込みです。
寒暖差とスギ花粉の大量飛散で体調を崩さないよう、お気をつけください。
●外出時におすすめな花粉対策
花粉症の症状を緩和させるには、できるだけ花粉を避けることが大切です。外出時は服装を工夫することで、花粉を防ぐ効果が期待できます。 洋服は素材によって花粉が付着しやすいものと、付着しにくいものがあります。一般的にウール製の衣類などは、木綿や化繊に比べて花粉が付着しやすく、花粉を屋内に持ち込みやすくなります。ウールの花粉のつきやすさは、綿に比べるとおよそ10倍にもなります。外出の際は、外側にウール素材の衣服を着ることは避けて、表面がツルツルした素材の上着を選ぶようにしましょう。そして、花粉が付着しやすいのは、洋服だけでありません。露出している頭や顔は、つばの広い帽子をかぶると、花粉が付着する量を少なくすることができます。髪の長い方は、まとめるだけでも、効果的です。また、手袋をすると、手に付着する花粉を減らすことができます。更に、マスクやメガネをつけるなどして、万全な対策を行ってください。
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