ヴァルキリー、IMSAデビュー戦を前に出力ダウン。セブリング12時間の性能調整が決定

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2025年03月10日 18:10  AUTOSPORT web

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23号車アストンマーティン・ヴァルキリー(アストンマーティンTHORチーム) 2025年IMSAセブリングテスト
 ウェザーテック・スポーツカー選手権を運営するIMSAは、今週末アメリカ・フロリダ州で開催されるセブリング12時間レースを前に、2025年シーズン第2戦で適用されるBoP(バランス・オブ・パフォーマンス=性能調整)を公開した。この中でアストンマーティンの新型ハイパーカー、ヴァルキリーは最高出力の削減を受けている。

■15PS喪失も12kg軽量化

 今月6日付けで発表された最新のBoPによると、3月13〜15日に行われる『モービル1・セブリング12時間』でシリーズデビューを飾るV型12気筒エンジンを搭載のル・マン・ハイパーカー(LMH)規定車は、230km/h未満の“第1ステージ”においてパワーが509kW(約692PS)に制限される。
 これは、先月セブリング・インターナショナル・レースウェイで実施されたIMSA公認テストでの同車の構成と比較すると、11kW(約15PS)の大幅な削減となるが、240km/hを超える速度では0.8%のパワーアップでわずかに恩恵を受ける。
 同時に12kgの軽量化が認められたアストンマーティンは、第1ステージでパワーカットを受けた唯一のGTPクラス車両ではない。BMW MハイブリッドV8とキャデラックVシリーズ.Rはともに6kW(約8PS)の削減を受け、ポルシェ963はセブリングテストと比較して9kW(12PS)パワーダウンしている。
 またアキュラARX-06も2kW(約2.7PS)のパワーカットを受けたが、昨年このセブリングでIMSAにデビューしたランボルギーニSCだけは第1ステージで2kW分の出力増加を受け取っている。
 注目すべきは、ポルシェは第2ステージ(240km/h〜)でのパワーがテストから1.8%増加しキャデラックも1.2%増加した一方、ランボルギーニは1.9%減少した点だ。
 公式テスト以降の最低重量の変化を見てみると、アキュラが6kg、キャデラックは5kg、ランボルギーニは2kgとそれぞれ増加した。反対にBMWは5kg減。ポルシェは2kg、前述のとおりアストンマーティンは12kgのマイナス調整を受けている。
 なお、2月中旬に行われたテストでは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車ポルシェ963が総合トップとなり、ヴァルキリーの自己ベストタイムを1.8秒上回った。
 GTDプロとGTDクラスの対象となる9つのブランドのGT3カーも、新しいBoPによって調整の値に変化が見られるが、いずれもパワーと重量の動きは比較的小さい。
 車両最低重量の項目では、BMW M4 GT3エボとフォード・マスタングGT3、ポルシェ911 GT3 Rの3車種がそれぞれ3kgのプラス。一方で開幕戦デイトナ24時間を制したシボレー・コルベットZ06 GT3.Rは2kgのマイナスとなった。
 そのシボレーを除く8車種、BMW、フォード、ポルシェ、アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ、フェラーリ296 GT3、ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2、レクサスRC F GT3、メルセデスAMG GT3エボは、第1ステージもしくは第2ステージを通じて出力が微調整されている。
2025年IMSA第2戦セブリング用BoPダウンロード

[オートスポーツweb 2025年03月10日]

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