警察庁の看板=東京都千代田区 銅などの価格高騰を背景に、金属盗被害は年々増加している。警察庁によると、金属盗の認知件数は統計を始めた2020年は5478件だったが、昨年は4倍に迫る2万701件に上った。
太陽光発電施設から銅線ケーブルなどが盗まれる被害は昨年、茨城県など北関東を中心に7054件発生。金属盗の34.7%を占めた。送電に使うケーブルが窃盗のために切断されると、電力供給ができなくなり、経済的損失も大きい。
被害は太陽光発電施設以外でも深刻だ。群馬県の養鶏場では昨年7月、銅線ケーブル約170メートルが盗まれた影響で空調設備が停止し、十数万羽が死んだ。