「整形代=醜形恐怖症治療代」容姿への執着で家族旅行もまともに楽しめない過去も…女性の整形級メイク動画が249万回再生

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2025年03月13日 07:30  ORICON NEWS

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なのさんのメイクビフォーアフター
 学生時代の周囲からの一言で、醜形恐怖症となってしまったというなのさん。自らの容姿が醜いという考えにとらわれ、日常生活すらも当たり前にできない毎日を送っていたが、そんな日常を脱却するため整形を施し、メイクを研究し始めた。そんな彼女が投稿したメイクのビフォーアフター動画は249万回再生され、「めっちゃ垢抜けてる」「努力の結晶だ」「メイク教えてほしい」などと多くのコメントが寄せられた。垢抜けメイクのポイントやコンプレックスを乗り越えた方法について、投稿者・なのさんに話を聞いた。

【写真】肌質、目の大きさまで“別人級”に…なのさんのメイクビフォーアフター

■「メイクしてみたら?」きっかけは入院していた病院の看護師さんの一言

――TikTokに投稿されているメイクのビフォーアフターの動画は242万回再生され、「素材生かすのうますぎる」「目頭切開レベルで変わってる!」と話題になっています。このような反響を受けていかがでしょうか?

【なのさん】まずは素直にありがたい気持ちでいっぱいです。これまでのコメント欄では「メイク下手だね」「整形より先にメイク研究しろよ」などと書き込まれていて、そこからかなり研究していたので、褒めてもらえて嬉しいです。 それと、かなり気軽にあげた動画だったので、こんなに再生して反響がもらえると思ってなかったです。驚きの気持ちもあります。

――投稿を拝見すると、目もとの大きさがナチュラルに大きくなり、肌荒れもきれいに解消されている印象があります。このメイクのポイントはどんなところですか?

【なのさん】私のメイクのポイントは、やはりベースメイクにあります。高校1年生くらいから肌荒れに悩まされていて、皮膚科に通っているのですが、それでも治らなくてコンプレックスでした。そのため、大学1年生の頃から「いかに肌荒れを隠せるか」が私のメイクの最大のポイントとなり、様々な化粧品を試しました。その結果、1番肌荒れが起きにくく、自分の肌質に合っていると感じたのが、今使用している薬用化粧品たちでした。ベースメイクは少し高くても良い化粧品を使用することが、綺麗なベースを仕上げることに繋がると感じています。

――アイメイクについてはいかがでしょうか?

【なのさん】アイメイクに関しては、日によって使用するコスメが異なるのですが、一貫してまつ毛をきちんと上げることと、アイラインはリキッドで書くことを意識しています。この動画のメイクは、通常ハイライトをのせるところを、キラキラ光るラメをのせて、綺麗なラメを最大限アピールできるように仕上げました。

――そもそもメイクに興味をもちはじめたのはどんなきっかけからだったのでしょうか?

【なのさん】私は中学生から高校生にかけて、かなりの期間、精神的な理由で病院で過ごしていたんです。中学生の頃から醜形恐怖症的な言動を繰り返しており、それを見たり聞いたりしていた看護師さんが「メイクしてみたら?」と提案してくれました。また入院中に親が持ってきてくれた本の中に、 コスメやファッションといった話題をとりあげる雑誌が入っていて、自分もメイクをしてみたいと思いました。これらのことがきっかけで、メイクに興味を持つようになりました。

■容姿への執着で日常生活すらできない毎日に疲弊、衝動に任せて整形を決意

――メイクを研究する前、思春期や学生時代に周囲からの言葉や態度で傷ついた経験やコンプレックスの要因となった出来事があったのでしょうか?

【なのさん】私は人生を通して、容姿に対して周囲の人々から悪く言われることが多かったんです。小学生の頃から自宅に両親が不在なことが多く、その影響もあって太り始め、身長も小学6年生のときに164cmあって人より高かったです。そのため、小学校に行けば同級生から、家に帰れば父から、街を歩けば同級生の母から「ブス」「デカい」「ガタイいい」「そんなに太っていて恥ずかしくないの?」などと容姿に関する悪口を言われていました。 中学生になるとSNSが普及し始め、とあるSNSのコメント欄で、隣のクラスの男子の友達に「お前は紛れもないブスだ」と書き込まれたんです。この出来事にはかなり落ち込みましたが、誰にも相談できず、容姿への執着を更に悪化させました。

――その後も辛い経験があったのでしょうか?

【なのさん】高校生になって、その当時付き合っていた男の人と公園で話していたら、急に「いい話と悪い話どっちから先に聞きたい?」と尋ねられ、何事かと思っていると「性格は好きだけど顔が好きじゃない」「世間一般的に見て、可愛くなれるようにもっと努力しろ」「他人からどう思われるか分からないから写真見せたくないし、付き合っているのが恥ずかしい」と言われたんです。2年ほど経った今でも鮮明に思い出せるくらい、その言葉たちを聞いたときは血の気が引くのを感じました。 その出来事から付き合いが終わるまで、毎日のように「ブスが調子乗るな」「整形しろ」「安産体型」「ダイエットして早く痩せろ」「早く肌荒れを治す努力を見せろ」「メイク厚塗りかよ」などと言われ続けました。これらの言葉は、その人と別れてからも、整形をしてからも心の中に残り、ずっと私を否定し続けています。

――昨年には、1人で渡韓されて整形されたと拝見しました。「今まで顔のことで頭がいっぱいだったのがここ最近は日常生活や将来のことを考える余裕ができました」とコメントされていましたが、整形を決意した理由には、過去の辛い経験も関係しているのでしょうか?

【なのさん】先述した通り、小さい頃から自分の容姿に対して周りの人から悪く言われることが多く、特に元彼の言葉は、いつまで経っても私を否定し続けました。元彼には、上記のようなたくさん容姿の悪口を言われましたが、その中でも「顔のどこを直したらいいのか分からないけどブス」と言われたことが強く心に残っていました。その影響もあり、自分で鏡を見て「どうして自分はブスなのか」「どうして自分はかわいくないのか」と自分の容姿を否定する毎日を過ごしていました。そのような毎日を過ごす中で「かわいくなれないなら死のう」「生きていても無駄だ」などと考えるくらいに自分の精神が追い込まれていき、周りの人に「自分の容姿が悪く思われるかもしれない」という思いから、大学やアルバイトに行けないという日もありました。友達や家族との旅行でさえ、泣いてしまうこともありました。

――日常生活にも影響を及ぼしてしまうほどだったのですね。

【なのさん】自らの容姿が醜いという考えにとらわれ、普通の生活すら当たり前にできない毎日が辛かったです。 以前より「整形したい」という気持ちがあり、美容クリニックでカウンセリングを受けていましたが、その気持ち以上に「失敗したらどうしよう」「痛いのかな」という不安と恐怖心がありました。しかし、それらの感情よりも、本来楽しいはずの旅行でさえも、自分の容姿のことばかり考えてしまい、楽しいと思えない自分の精神状態に振り回される方が苦しくなってきたタイミングがありました。そのときに、整形代=醜形恐怖症治療代だと捉えて、勢いで二重整形のカウンセリングと当日施術の予約を入れたんです。家族旅行中の出来事だったのですが、衝動に任せて整形を決意して、実行に移しました。 1人で韓国に行くことは心細かったですし、予約金を支払った後も「やっぱりやめたい」と何度も思いました。しかし、そのときは過去に言われた自分の容姿に対する言葉を思い出して、折れそうになった心を何度も奮い立たせて乗り越えました。

■見た目の変化で「コンプレックスを個性として受け入れようと思えるようになりました」

――自分に似合うメイクや整形を施したことで、なのさまの見た目への考え方やコンプレックスに対する向き合い方はどう変化しましたか?

【なのさん】自分の容姿にものすごく執着していた頃と比較すると、良くも悪くも「こんなもんか」と一種の諦めのような気持ちが芽生えたと思います。もちろん「ああなりたい」「こうなりたい」という気持ちが消えたわけではないですし、まだまだコンプレックスもたくさんあります。しかし、今はそれらのコンプレックスを否定するのでなく、個性として受け入れようと思えるようになりました。この気持ちの変化が、私の見た目への考え方やコンプレックスに対する向き合い方に大きく影響したと考えています。

――見た目が変化した後の、周囲の反応はいかがでしたか?

【なのさん】正直に申し上げますと、見た目が変化したことで、周囲の反応は変わらなかったです。強いて言うのであれば、SNS上で「これは大成功」「めちゃくちゃ素敵」という賞賛のコメントが多くいただけたことが、整形前と整形後の大きな変化かと思います。 私は家族や親しい友人などには、前々から自分の容姿のコンプレックスや今までの出来事、整形することも打ち明けていました。彼らには「さらにかわいくなったね」「大人っぽくなった」と言ってもらえました。私が親しくしている友人たちは、私に理解を示してくれて優しくしてくれる人ばかりなので、ものすごく感謝しています。私が整形してもしなくても、親切にしてくれる友人たちと、私も大切に向き合っていきたいと考えています。 SNSに関しては、結構ドライで、否定も肯定も同じような温度感で受け入れています。ただ、いつも配信に来てくれたり動画にコメントを残してくれたりする人たちには、友人に対してと同様に感謝しています。

――なのさんにとって、メイクや整形はどのような存在ですか?

【なのさん】どのような存在かと尋ねられると難しいのですが、やはりメイクしていない状態よりもしている状態の方が、整形前よりも整形後の方が、自分に自信を持てるような気がします。そのため、ものすごくありきたりな答えですが、自分に自信をつけてくれる存在だと考えています。

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