
耳鼻咽喉科の医師「ぐっどせんせい」(@0RLandNTD)さんが気になるつぶやきをXに投稿しました。それは「魚の骨が喉に刺さったとき、ごはんを丸呑みするのはやめましょう。それで取れるときはもともと刺さってません。誰が広めたんだあれ」というものです。
筆者も子どものころ、魚の骨が喉に刺さり、母に言われて何度もごはんをのんだことがあります。刺さっているのがちょっとなら、ごはんと一緒に胃に落ちるのかな?と思いながらも、そんなうまく取れるのかな?と半信半疑でした。
同じようにごはんを丸のみしていた人からは、「子にも骨刺さったらご飯丸呑みさせる予定だったので、間違っていたことを知れてよかったです!」と感謝するコメントが寄せられています。また、ごはん丸のみ情報は、アニメや昔話から広まったのではないかという声もありました。
ぐっどせんせいによると、データとしてはわからないものの、「骨を取ろうと思って、ごはんを丸呑みした、けど取れなかったので受診した」と言う患者さんは多いそう。では、骨が喉に刺さった場合にどうするとよいか、お話を聞きました。
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骨がもっと深く刺さってしまうことも
――ごはんに押されて骨がもっと深く刺さってしまわないかな?と、子どもの頃に思っていました。
おっしゃる通りで、その報告はいくつかあります。奥まで刺さって、頸を切り開いて手術で取り出さなきゃいけなかった…なんて話もあるくらいです。
――それは、怖いですね…。ごはんを飲むのは間違いであることはわかりました。ではどうすれば良いのですか?
とりあえず鏡を見て口の中を覗いてみるのがいいんじゃないかと。これは医師でも口を見ることが多い人じゃないと知らない方もいるかもしれませんが、結構魚骨異物は扁桃腺の近くに刺さったりひっかかったりしていることは多いんです。ですが、無理に取ろうとすると喉を傷つける恐れもあります。
というわけで心配なら耳鼻科です。ただ夜中に耳鼻科医がすぐ診てくれる病院なんてのはそうそうありませんので、もし夕方だったら翌日の昼間に耳鼻科医院に行ったほうが結果的には苦労は少なくて済むでしょうね。
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――病院に行くのが一番良いということですね。
耳鼻科ではわかんないくらい奥(喉を通り過ぎて、食道の中とか)に骨があったら、胃カメラを入れなきゃいけなくなります。そのときに何が大事かというと胃の中にごはんが入ってないことなんですよね。なので、さっきごはん食べました!なんて人が受診しても、そうですか、じゃあお腹を空っぽにしなきゃいけないから、明日の朝来てくださいね、ということになってしまいますから、どちらにしてもごはんはのまないほうがいいですね。
――胃カメラが必要になるケースもあるのですか…。気をつけないといけませんね。
魚の骨は、よく噛むことで破砕されて刺さらなくなると言われています。なので、あまり噛まない人が刺さりますし、魚を食べ慣れていない小さなお子さんが刺さって受診することがたまにあります。ごはんはよく噛む!これ大事ですね。
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投稿へのコメントには、魚の骨だけでなく、「え〜!?」となるような驚きのものが刺さった人の報告もならびました。
「『アサリのリゾット作って食べたら、殻を飲み込んでしまい喉に引っかかった』という若い女性を救急で診たことあります」
「私、もやしのひげが喉に張り付いて…大変困りました」
食べるものに関係なく、よく噛んで食べましょう。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)