IMSA、新規開催地として北西部シアトルに注目。耐久戦入れ替えは「柔軟性」を重視

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2025年03月14日 13:10  AUTOSPORT web

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セブリング・インターナショナル・レースウェイで行われるセブリング12時間レース
 IMSAのプレジデントであるジョン・ドゥーナンは、2026年にロード・アメリカ戦がミシュラン・エンデュランス・カップの6時間レースになることで、ファンやシリーズの関係者に「興奮」をもたらすだろうと語り、シーズンを通してウェザーテック・スポーツカー選手権の予算を維持することを狙った動きであると説明した。


■予算の観点から、総レース時間の維持は必須

 2025年第2戦を前にセブリング・インターナショナル・レースウェイで3月13日に発表された2026年ウェザーテック選手権カレンダーの最大の変更点は、ロード・アメリカがエンデュランス・カップの地位を獲得し、インディアナポリス・モーター・スピードウェイに代わって6時間レースとなることだ。

 これは、2012年に開催されたアメリカン・ル・マン・シリーズの4時間レース以来、ウィスコンシン州エクルハート・レイクに位置する全長約6.5kmのロード・アメリカで開催されるトップシリーズのIMSAレースとしては、初の長距離レースとなる。

「私がロード・アメリカで育ったことは、周知の事実だ」とドゥーナンは記者団に語った。

「そこで過ごした時間、興奮と情熱、そこにある美しい森を通り抜けて過ごした時間、それが私の個人的な情熱だ」

「ビジネスの観点から、我々はファン、特にレースチームのために興奮と新しさを生み出したいと思っている」

「そして、ファン体験を提供する施設としてロード・アメリカが行ってきたことは、他のプロモーターが試みていることと何ら変わりがない」

「我々のチャンピオンシップのすべてのラウンドは重要だ。毎週末、チームは表彰台を目指しており、競争レベルは史上最高であることは間違いない」

「ロード・アメリカのマイク・カーチャーと彼のチーム全員と話をしていて、おそらくここ18カ月か2年くらいのある時点で『あなたの施設で耐久レースを開催したい』と言ってきた」

「我々は、IMSAのイベントを維持したいという観点から、(インディアナポリス・モーター・スピードウェイの)ダグ・ボールズとロジャー・ペンスキーと素晴らしい話し合いをした」

「観客、ファンにとっての新しさと興奮、そしてプロモーター・パートナーが、少し変化を加えようという素晴らしい柔軟性が見られる」

 インディアナポリスでのレース時間が2時間40分に戻ったことで、参加者にとっては年間の総レース時間に変更はない。これは、ウェザーテック選手権のカレンダーに対する主要な要望でもあった。

「我々はチームの予算に非常に敏感で、それを意識している」とドゥーナン。

「耐久レース・ラウンドや、レースイベントを1週末追加するだけでも、(チームにとっては)非常に困難となる」

「私は、スタッフ全員と同様に、予算の動向を把握するために全力を尽くしている。レースウイークをもうひとつ追加したり、(レースタイムを)数時間追加したりすることを、我々は非常にシリアスに受け止めている」

「カナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パークを全クラス参加のレースではなくしたときにも、そのことが分かっただろう。どこかで緩和策を講じなければなかったのだ」

「すべてのクラスを観戦できないファンにとっては残念なことだが、我々はルービック・キューブを回して週末にすべてを収め、予算にも配慮するよう最善を尽くしているのだ」

「柔軟性という考え方がここでは重要だ。そこで、2023年にインディアナポリスで2時間40分のレースを行った。2024年には6時間レースとなった。予算に配慮しながら、我々は他の場所(ロード・アメリカ)で6時間レースを行い、インディアナポリスは2時間40分に戻るのだ」


■太平洋岸北西部に注目。キーワードは「転戦」

 ドゥーナンは、IMSAは将来の新しいトラックでのレース開催可能性に向けて引き続き動向に注目しているが、現時点では現在のすべてのトラックパートナーにコミットしていると述べた。

「他のマーケットに関して、我々は目を光らせていると思うし、問い合わせも来ている」と彼は述べた。

「パドック、パートナー、チームに、いつかレースをしたいと考えている場所について調査している。我々はそれを注視している」

「いまレースをしていなくて、できれば開催したいマーケットはどこかと聞かれたら、『太平洋岸北西部は我々にとって本当にエキサイティングな場所になる』と答えるだろう」

「シアトルはハイテク市場だ。とりわけ、シアトルには(多くの)企業がある。この地域には巨大な自動車文化がある」

「同時に、私もスタッフ全員も、西海岸に行くときは西海岸一帯ですべて(のレース)を行うことに、非常に敏感だ。ひとつのイベントのために(西海岸に)出かけて、また戻ってきて、また来てと(チームに)依頼することはできない」

「だからこそ、アキュラ・グランプリ・オブ・ロングビーチの後に、ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカへの訪問が比較的同時期の週末に行われているのだ。そうすれば、人々はそこに機材を置き、場合によってはスタッフをそこに残して、西海岸を転戦することができる」

「我々はこうした決定を非常に計画的に、そしてこれらのイベントで活動したいチームやパートナーに配慮しながら行うように努めている」

[オートスポーツweb 2025年03月14日]

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