
千葉県在住の60代女性・Nさんは30年ほど前、夫の赴任先だった高知に住んでいた。
そこで初めての子育てをスタートさせたのだが、わからないことばかり。
泣き止まない娘と一緒に、自分まで泣き出しそうな時もあって......。

慣れない土地で、初めての子育て(画像はイメージ)
<Nさんからのおたより>
関東で育った私は、夫の赴任先の高知県で初めての育児をしました。
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実家も遠く、初めての子供で何もわからず、当時は必死でした。
「赤ちゃんって...」
長女がまだ生後4か月の頃、黄昏泣きというのでしょうか、夕食の準備をしなければならない時に限ってよく泣いていました。
その日もそうで、私は途方にくれて、私まで一緒に泣き出しそうな気持ちで、娘をベビーカーに乗せ近くの小さな公園に連れ出しました。
その時、小学校低学年くらいの女の子が近付いてきて、泣いてる我が子を覗き込んだのです。
そして、土佐弁でこう言ったのでした。
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「赤ちゃんって、泣いて大きくなるがね」

小学生の女の子が...(画像はイメージ)
その言葉に、私は「そうだよね、そうやって大きくなるんだよね」と納得。
こんな小さな女の子もわかっていることなのに、自分の視野はどれほど狭くなっていたのか......と、肩の力が抜けたのを覚えています。
あれから、早30年。育児だけでなく人生色々とありました。
これからも困難は続くと思いますが、あの時、私に大切なことを教えてくれた女の子の言葉は、いつも心のなかにあります。辛かった私を救ってくれた、大切な言葉です。
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誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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