ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2025MotoGP第2戦アルゼンチンGP スプリント 3月15日、2025年MotoGP第2戦アルゼンチンGP MotoGPクラスのスプリントスがアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは10位、アレックス・リンスは12位でフィニッシュした。
初日のプラクティスでは、クアルタラロが2戦連続、タイで苦戦したリンスもトップ10入りし、2台が予選Q2ダイレクト進出を果たした。直近では、2024年の第19戦マレーシアGPでダブルQ2ダイレクト進出をしており、昨シーズン終盤からコンセッション(優遇措置)による改良の成果が現れているとみられる。
フリー走行2回目では、クアルタラロとリンスともフロントにミディアムタイヤ、リヤにソフトタイヤを履いてコースイン。クアルタラロが1分38秒414で10番手、リンスが1分38秒465で13番手となった。
続く予選は、Q2で上位グリッドを狙う。全ライダーがミディアム/ソフトを履き、タイヤ選択に差はない。最初のアタックでは、クアルタラロが1分37秒637で9番手につき、リンスが1分38秒374で11番手に続いた。
2回目のアタックでは、両ライダーともタイムを更新し、クアルタラロが1分37秒347で7番手。リンスも1分37秒749に縮めたものの、ライバルの上げ幅には届かず12番手となった。 迎えたスプリントは12周で争う。クアルタラロは、1コーナーのアウト側からのスタートを生かし、4番手に浮上。リンスも1つポジションを上げて11番手でオープニングラップを終えた。
クアルタラロは、2周目でより速いライバルにオーバーテイクされて6番手に下がるものの、入賞圏内に留まろうとする。
しかし、5周目以降、クアルタラロのレースペースが落ち始めるとまた相次いで抜かれてしまい、7周目にはポイント獲得圏外の10番手に落とす。その後もペースが戻すことができず、クアルタラロは10位でチェッカーを受けた。
一方で、リンスは、6周目に同じヤマハマシンを駆るジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)に先行を許し、12番手に後退。ヤマハ勢同士で最終周までバトルを続けるも、決定打に欠き、リンスは12位でフィニッシュした。
また、ヤマハのサテライトチームのプリマ・プラマック・ヤマハMotoGPは、前述の通り、ミラーはリンスからポジションを守り切って11位。ミゲール・オリベイラは、5周目に転倒してリタイアとなった。
初日プラクティスでの予選Q2ダイレクト進出に続き、予選でも一発の速さを見せたヤマハ。しかし、レースでタイヤが持たないという問題も現れた2日目となった。
日曜日の決勝レースは倍以上の25周。燃料を多く積み、タイヤのデグラデーション(性能劣化)もより大きい決勝でどのような走りを見せてくれるのかに注目だ。
■ファビオ・クアルタラロ(予選:7番手、スプリント:10位)
「スプリントでは、最初の数周はハードにプッシュしたけど、後半ではペースが大きく落ちてしまった。ただ、午前の1周はかなり良かった。レースペースが速く、タイムアタックが遅くなると予想していたよ」「こういったコンディションでは、スプリントはかなり長く感じたから、決勝はもっと長く感じるだろう。明日のウォームアップでミディアムタイヤを試してみるつもりだ。ベストを尽くすよ! 」
■アレックス・リンス(予選:12番手、スプリント:12位)
「全力を尽くしたけど、グリップ不足が制約になっている。1周だけはすごく良いラップができるのだけど、ペースを維持するのが難しく、グリップの落ちもかなり厳しい。情報を集めて、ピットのみんなも取り組んでいる」
「今週末は特別なヘルメットで走っているんだ。アルゼンチンを代表するデザインを探してみたのだけど、地元のファンが気に入ってくれているようで嬉しいよ」
[オートスポーツweb 2025年03月16日]