「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」第11回(C)NHK横浜流星主演「べらぼう」の11話が3月16日放送。蔦重との再会を喜ぶ瀬以の様子に“嫉妬”のような振る舞いを見せる検校…その姿に「自分にも聞かせないような楽しい声を出してたら嫉妬しちゃう」「重三郎が内心羨ましいんだろうな」などの声が上がっている。
18世紀半ばの江戸を舞台に、日本のポップカルチャーの礎を築いた蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く本作。新たな吉原絵本「青楼美人合姿鏡」を作り上げた蔦屋重三郎=蔦重を横浜が演じるほか、鳥山検校のもとに見受けされていった五代目瀬川改め瀬以には小芝風花。本草家、戯作者、鉱山開発者、発明家と様々な面を持つ平賀源内には安田顕。女郎屋“大文字屋”の主・大文字屋市兵衛には伊藤淳史。吉原で女郎屋「大黒屋」の女将をしているりつには安達祐実。盲人の高利貸しで瀬以を見受けした鳥山検校に市原隼人といったキャストも共演。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
11話では蔦重が作った新しい吉原細見だが、予想に反し売れ行きは伸び悩む。そんななか日光社参の行列を見た市兵衛が吉原を祭で盛り上げることをひらめく。細見が売れず次に何をやればいいのか悩んでいた蔦重は、親父たちから俄(にわか)と呼ばれる吉原の祭の目玉として、浄瑠璃の人気太夫・富本豊志太夫/午之助(寛一郎)を招きたいと相談される。
りつ、次郎兵衛(中村蒼)とともに芝居小屋を訪れた蔦重は太夫に俄への参加を求める。しかし過去に吉原出入り禁止を言い渡されていた太夫は「悪いが吉原は好かねえ」と蔦重の求めを断る。その後、鳥山検校が浄瑠璃の元締めだと知った蔦重は検校の屋敷を訪ねる。検校の屋敷で蔦重は瀬以と再会、市兵衛とともに話に花を咲かせるのだが、そこに現れた検校は「もう花魁瀬川ではない。私の妻だからな」と瀬以をたしなめる。そして蔦重の説得に難色を示す…というストーリーが展開。
蔦重が名乗った途端表情が固まり、検校を説得できないとわかり帰ろうとする蔦重の後を追おうとする瀬以を引き留め「ずいぶんそなたに優しい男だな」と口にする検校。瀬以は皆に優しかったと返答するのだが、検校は瀬以の手首に触れ「脈が早い」と、瀬以の感情が高ぶっていることを指摘する…。
そんな検校に「瀬以さん、言葉は落ち着いていても感情の振れが出ちゃってるから、鳥山検校に勘付かれちゃってるだろうな」「新婚の奥さんが自分にも聞かせないような楽しい声を出してたら嫉妬しちゃうでぇ…」「素のままの瀬川を見せてもらえる重三郎が内心羨ましいんだろうな」といった声が上がる。
蔦重は作戦を変更、騙して太夫を呼び出し、吉原から連れてきた花魁たちが太夫を楽しませると、最後に浄瑠璃を聞かせてくれと頼む。太夫が浄瑠璃を披露すると花魁たちは感激の涙を流す。驚く太夫に女郎たちは座敷芸で芝居や浄瑠璃に親しむが、吉原を出ることが許されないため、本物の芝居を見たことがない者がほとんどだと涙のわけを話す蔦重。続けて太夫の声で救われる女郎がたくさんいる。女郎たちのために祭でその声を響かせてくれないか、と懇願。太夫も説得に応じ「こんな涙見せられて断れる男がどこにいる」と、俄に赴くことを受け入れる…。
この展開にも「太夫の粋が良い男っぷりは感心させられる」「寛一郎さんの馬面太夫イカした役どころだったなぁ」「粋な江戸っ子ばっかり出てきて気持ちがいい」といった感想が集まっている。
【第12話あらすじ】
俄の企画を巡り大文字屋と若木屋(本宮泰風)が争う。蔦重は祭りを描く本の執筆を平賀源内に依頼すると喜三二を勧められる…。
「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」はNHK総合で毎週日曜20時〜(再放送は翌週土曜13時5分〜)、BS・BSP4Kで毎週日曜18時、BSP4Kで毎週日曜12時15分から放送中。
(笠緒)