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女子学生へのわいせつ行為で論旨退職の懲戒処分を受けたのは無効として、東京家政大の元教授が大学側に教授としての地位確認を求めた訴訟の判決で、東京地裁は19日、懲戒処分を無効として地位の確認を認め、大学側に未払いの賃金を支払うよう命じた。
前田芳人裁判官は、学生が「永遠に私の奴隷でいてください」と元教授にメッセージを送信していたと認め、「(わいせつ行為は)学生の強い要求に従ってされた。諭旨退職は重すぎる」と判断した。
判決によると、元教授は2022年4〜8月、大学の研究室で女子学生とハグや添い寝をして抱き合ったり、学生の下着に手を入れたりした。
教授は22年12月に論旨退職の懲戒処分を受け、退職届を出した。
判決は「教授と学生という関係を踏まえると、元教授は毅然(きぜん)と対処すべきだった」と指摘した。
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一方で、学生が自らハグを求め、要求を断った元教授に「大学にハグしたことを告げる」と発言していたと指摘した。
さらに、学生が「研究室で月1回添い寝して抱き合う」「屋外で2カ月に1回デートする」――といった要求事項を書面化し、元教授に署名をさせていたと認定した。
その上で、関係解消を求めた元教授に、学生が「永遠に私の奴隷でいてください」と伝えていたことにも触れ、「(元教授には)相当程度、酌むべき事情があった」と結論づけた。【菅野蘭】
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