
今回お話しをお聞きしたのは、1億6300万円の金融資産を持つミックさん(57歳)。4年前に会社を辞め、現在は自営業をされているミックさんですが、一体どのようにして億の資産を築いたのでしょうか。
運用を始めたのは50代直前。それまで資産の8割強は現金
――金融資産1億円になったのは、何歳のときですか? またどのようにして、金融資産1億円を達成したのでしょうか?ミックさん:金融資産が1億円になったのは、53歳のときですね。これまでに住宅を2回、買い換えていまして、住宅ローンを完済したのが47歳のとき。その時点で、金融資産は5500万円(現金4800万円、保険700万円)でした。
――住宅ローンを完済して金融資産が5500万円。しっかり貯蓄されていたのですね。
ミックさん:当時、共働きでダブルインカムだったので……。私の年収が1000万円ぐらいで、妻も年収500万〜600万円ぐらいありました。そこから運良く私の年収がさらに上がり、最終的に世帯年収で2300万〜2400万円ぐらいになりました。おかげで比較的早いタイミングで住宅ローンを完済でき、その後は順調に貯蓄を増やすことができました。
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ミックさん:そうですね(笑)。借金がないので、給与が入ってきた口座に自然とお金が貯まっていった感じです。運用を始めたのは、49歳のときでした。
数種類の個別株と投資信託1本から投資をスタート
――本格的に運用を始められたのが50代手前ということですが、それまで投資などに興味はなかったのですか?ミックさん:1軒目の住宅ローンが終わった後ぐらいに、運用を考えたこともあります。だけど、当時は妻が、“運用はギャンブル性が高い”という考え方だったので、話をするたびに喧嘩になってしまい……。運用するか、しないかで仲が悪くなるのであれば、銀行に預けておいた方が良いかと思い、そのままにしていました。
――そうでしたか。それで2軒目の家のローンを完済した後から、少しずつ投資を始められたのですね。最初は、どのような投資からスタートしたのでしょうか。
ミックさん:まずは、個別株を2〜3種類と投資信託を1本、証券会社の営業の方から提案されたものを購入してみたという感じです。ただし、妻からは“ゼロになっても大丈夫な金額でやりなさい”と言われていたので、無理のない範囲で始めましたね。
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51歳のときに金融資産が8400万円(現金3800万円、リスク資産1700万円、保険2900万円)になり、その後、コロナショックなどもありましたが、順調に金融資産を増やし、53歳のときに金融資産1億円を達成しました。
文:鈴木 さや子(ファイナンシャルプランナー)
2008年にFP2級・AFP、2011年にCFPを取得し、FPとして独立開業。女性の幸せな人生を応援すべく、家計管理や教育費、子どものマネー&キャリア教育をテーマに、多数のセミナー講演や執筆等で活躍中。
(文:鈴木 さや子(ファイナンシャルプランナー))