武尊、ワンオクTakaから試合直後にかけられた言葉明かす「毎日連絡をくれて」

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2025年03月22日 06:00  ORICON NEWS

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自著『ユメノチカラ』を発売した武尊
 「K-1 WORLD GP3階級制覇」、「10年間無敗」世界の格闘技界にその名を轟かせた武尊が、紆余曲折の半生を語った『ユメノチカラ』(徳間書店刊)。武尊は同書で「心折れそうなとき、道を逸れてしまいそうになったとき、自分を支えてくれたのは『夢』の力だった」、「幼いころに誓った『K−1のチャンピオンになる』『格闘技で成功する』その夢を持ち続けたから、今がある」、「格闘技には、人の心を動かし人生まで変えてしまうとてつもないパワーがあると僕は信じている」などと語る。リアルな心境がつづられた同書から、2022年の那須川天心との東京ドーム戦で敗北した際、ONE OK ROCKのTakaからかけられた言葉を明かしたエピソードを、一部抜粋して紹介する。

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■ワンオクTakaさんから受け取った言葉

 親しくさせてもらっているワンオク(ONE OK ROCK)のTakaさんも控え室に来てくれて、僕にあたたかな言葉を掛けてくれた。

 泣きじゃくりながら、僕はTakaさんにこう言った。

 「勝てなかったことと、結果で返せなかったことがとても悔しいし、申し訳ない気持ちなんです」

 すると、Takaさんはこんな話をしてくれた。

 「スポーツは結果の世界だけど、アーティストはお客さんが満足したか、感動してくれたか、パワーをもらってくれたかで評価が決まる。今日、ここに来たみんなは『勝ち負け』以上のものを受け取ったんだよ。だから、自信を持ったほうがいい」

 Takaさんの話を聞いて、控え室に戻るまでの花道で見たお客さんたちの顔と「ありがとう」という言葉が頭に浮かんだ。

 これまでの10年以上の選手生活で、勝ってみんなに「おめでとう」と祝福されたことは、確かにうれしかった。

 今回の敗北で、東京ドームの花道を去っていく時に言われた「ありがとう」は、これまでに言われたどの「ありがとう」よりも、今までに言われたどの「おめでとう」よりも、僕の心に響いた。

 Takaさんは翌日から1週間ぐらい毎日連絡をくれて、何人かを誘ってご飯に連れて行ってくれた。

 Takaさんは、僕にとっては兄貴のような存在でもあるし、先輩という感じもある。

 もともと僕は音楽が大好きで、ワンオクもめちゃめちゃ聴いていた。共通の知り合いに、「今度(Takaさんに)会うから一緒に行こう」と誘われて紹介してもらったら、Takaさんはめちゃくちゃ格闘技が好きで詳しかった。

 その日、こんなうれしいことまで言ってくれた。

 「武尊の試合は、Krushのデビュー戦から全部見てるよ」

 Takaさんいわく、映画やテレビの収録はカットして編集とかもあるけど、バンドのライブも格闘技も生もので、ごまかしは一切利かない。

 「試合に行く時と、ライブに行く時の感じって似てるよ」そんな話をよくしてくれた。

 アメリカ合宿の時は、Takaさんのアメリカのデカい家に泊まらせてもらったこともある。K-1のトーナメントで拳を怪我した時は、まだ知り合ったばかりだったのに、治療のための病院に付き添ってもらった。

 試合が終わると、Takaさんが日本で通っている鍼(はり)とか点滴とかの治療院を紹介してくれて、治療に付き合ってくれたあとは、ご飯に行ったり。忙しいのに僕を親身になって支えてくれる。

 Takaさんのライブはエネルギッシュで、すごくハード。知り合いの音楽関係者がみんな「Takaさんの体力はすごい」と感心するぐらいに、全身をフルに使ったライブを見せてくれる。

 ライブの楽屋には、施術をする人が3、4人待機していて、ステージが終わると、戻ってきたTakaさんはすぐにケア用の部屋に入って、施術が終わるとまたステージへ立つ。プロフェッショナルはこれほどのケアをしているんだと驚かされた。

 そんなタフなライブをこなすだけに、Takaさんは日ごろから体のメンテナンスやケア、コンディション維持のために、様々な対策をしている。ふだん飲む水や、取り入れている治療器とか、いいものをたくさん紹介してくれた。

 音楽と格闘技、やっているジャンルは違っても、ベストな状態をつくってライブや試合に臨むというところは共通しているんだと思う。

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