ブルペンで投球練習を行うロッテ・鈴木昭汰[撮影=岩下雄太] ロッテの鈴木昭汰は今季もブルペンを支える活躍が期待される。
プロ4年目の昨季、チームメイトでロッテに加入するまで楽天でプレーしていた美馬学に紹介してもらい、松井裕樹(パドレス)と自主トレを行い、“体の使い方”、“野球に対する考え方”、“栄養面”など野球に関わる全てのことを教わり、開幕から27試合連続自責点0に抑えるなど、51試合に登板して、2勝2敗27ホールド5セーブ、防御率0.73と抜群の安定感を誇った。
シーズン終了後には、「トップチームで初めての経験でしたし、僕にとってはいろんな人と話す機会も多かった。経験がすごくあった期間だったかなと思います」と、『ラグザスpresents第3回WBSCプレミア12』の日本代表に選出されるなど、飛躍の1年となった。
プレミア12が終了した後も、シーズンオフはテレビ、ラジオ、イベントの出演と大忙しとなったが、しっかりと休養も取れたのか気になるところ。
「休みましたし、そんなに休みはいらないので。2025年が始まっているし、オフになったのが遅いぶん、ギャップなしでいけたのでそういう意味では良かったかなと思います」。
新シーズンに向けた自主トレは、昨季と同じく松井と自主トレを行った。「新しいこともしましたし、どんどんやることが増えているなと思います」と去年学んだことを継続しつつ新しいことも学んだ。
昨季、結果を残したが相手が研究してくる中で、2年連続で活躍することが重要になってくる。
2年連続で活躍するために必要なことについて鈴木は、「体の面で1年間戦い抜く体力、根気というのが大事だと思いますし、研究された中で変化を恐れずに進化をしないといけないので、そこはしていかないといけないところかなと思います」と話す。
自主トレ中に、松井に2年連続活躍する難しさ、必要なことを聞いたりしたのだろうかーー。
「去年の成績を意識しすぎず、気持ちを楽に投げなと言われました。フラット、1試合1試合、去年と全く同じ考え方で行きます」。
相手チームが対策してくる中で、石垣島春季キャンプ中には「今、フォークを練習しているのでそれをしっかりやっていきたいと思います」とフォークを練習した。フォークは昨季も投げていたが、「今年はもうちょっと使っていきたいと思います」と多く投げていきたい考えを示す。
「1試合でも多く貢献していくために開幕は大事だと思うので、そこに100%出し切れるようにやっていきたいと思います」。2月26日のオリックスとの『2025球春みやざきベースボールゲームズ』で実戦初登板を果たすと、ここまで対外試合6試合・6イニングを投げて無失点、3月18日の楽天戦、3月21日の巨人戦と直近2試合は1イニングをいずれも3人で片付けており、開幕に向けて順調そのものだ。
「優勝、日本一になれるように。最後に喜べるような最高なシーズンにしていきたい」。チームが歓喜の秋を迎えるためにも、鈴木が2年連続で大活躍が必要だ。
取材・文=岩下雄太