<バスケットボールBリーグ1部(B1):宇都宮88−86三遠>◇22日◇第26節◇日環アリーナ栃木
宇都宮ブレックスがリーグ勝率1、2位対決を制し、同1位・三遠の連勝を22で止めた。
第4クオーター(Q)残り7秒、点差は2。三遠の日本代表・佐々木隆成のシュートに対し、高島紳司が必死に右手を伸ばす。プレッシャーをかけられたボールがリングに弾かれて試合終了。宇都宮の選手たちは喜びを爆発させた。
「マコさんとD.Jがいなかったから、延長に行ったらキツいなと感じていた。(佐々木が)1対1に来ることはわかっていたので、負けたら自分のせいと覚悟して、絶対に止めようと思った」
序盤から激しくプライドをぶつけ合い、ファウルも多発。第4Q終盤には、宇都宮は比江島慎とD.J・ニュービルのダブルエース、三遠は日本代表・吉井裕鷹が5ファウルで退場していた。その状況で24歳の高島がチームを勝利に導く活躍を見せた。試合を通して佐々木を自由にさせず、攻撃でも3点シュートを3本決めるなど、11得点。勝率リーグ1位を相手にしてのパフォーマンスだけに価値がある。
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「これまで強豪とやる時は自分自身いいパフォーマンスができていなかった。いろいろ考えて、相手じゃなくて自分との戦いと思って試合に臨んだ」
第4Q残りおよそ2分で決めた同点の3点シュートについて「点数は把握していなかった」というほど、目の前のプレーに集中。結果にとらわれず、自信を持ってプレーすることの大事さを学んだ。「このパフォーマンスを続けていくことが難しい。今度はそこにチャレンジしたい」と力強く話した。
チームは三遠のスピードあふれる攻撃に戸惑い、第1Qにいきなり10点差をつけられた。しかし、慌てることなく修正。接戦に持ち込み、最後は勝負強さを見せた。ジーコ・コロネルヘッドコーチ代行は「(三遠は)プレー速度がリーグで一番速いということは伝えてはいたが、実際に対戦してこんなに速いのかとショックを受けるくらいだった」と言う一方で、「体感してアジャストできたことが1つのカギ」と振り返った。
三遠のフリースロー成功率が低かった(31本打って15本失敗)ことに助けられた面もあるが、相手の特徴であるスピード力に早めに順応できたのは大きな収穫だ。高島が言う。
「明日は相手も今日以上のエナジーを出してくる。それに立ち向かっていけるようにしたい」
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チャンピオンシップで相まみえる可能性も高く、もう1つ勝って、精神的にも優位に立ちたい。【沢田啓太郎】
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