「最大100億円の収入も」なぜMLBが日本で開幕戦?【サンデーモーニング】

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2025年03月23日 15:39  TBS NEWS DIG

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6年ぶりに日本で開催された米メジャーリーグの開幕戦。その狙いはどこにあるのでしょうか。

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異例に早い真剣勝負を余儀なくされる選手たち

今回、先発登板した日本の3投手(山本由伸、佐々木朗希、今永昇太)は、いずれも素晴らしいピッチング、大谷翔平選手もホームランを放ち、大盛り上がりで終わった東京シリーズ。実は、通常の開幕戦とは違う、大きな負担が選手たちにありました。

それは、3月18日という開幕の時期です。アメリカ本国での開幕戦(3月27日)より10日ほど早いのです。

普段のシーズンなら、選手はオープン戦を行いながら調整中の時期で、ドジャースもカブスも、アメリカに帰国してから再びオープン戦に戻ることになっています。つまり、今回は異例に早い真剣勝負を余儀なくされたわけです。

これに加え、選手には日本までの長距離移動や時差ボケの負担もありました。ではなぜ、これだけの負担にもかかわらず、異例の日程を組んでまで日本で開幕戦が行われたのでしょうか。

巨額の収入につながる可能性も

理由のひとつは、大きな収入が見込めるからです。

元プロ野球投手で、ソフトバンクの球団経営にも携わった桜美林大学(スポーツ産業論)の小林至教授は、「アメリカでは、2試合で約15億円のところ、東京シリーズではチケットを販売する興行権や広告スポンサー収入などで、最大100億円の収入が見込める」と推計しています。

今回、オフィシャルグッズの売り上げは60億円です。この一部もメジャーの収入となっており、人気の高さを裏付けた形です。

過去にはイチロー選手の現役最後の試合も…

日本での開幕戦は今回で6回目です。

最初の日本開催となった2000年は、日本人選手の出場はありませんでしたが、2004年に初めてニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜選手が出場しました。

その後、2008年にはボストン・レッドソックスの松坂大輔選手や、岡島秀樹選手、2012年はシアトル・マリナーズのイチロー選手が続きました。

6年前の2019年はイチロー選手が現役最後の試合を行いました。

今年は5人(大谷翔平選手、山本由伸選手、佐々木朗希選手、今永昇太選手、鈴木誠也選手)も出場しました。日本人選手が増えるのに伴い、収益も上がってきたとみられています。

前回、バックネット裏の「ダイヤモンドボックス」という3万5000円だった席が、今回の東京シリーズでは15万円にまで跳ね上がりました。

メジャーリーグの海外展開 韓国では開幕戦のチケットが8分で完売

アメリカではプロスポーツとしてアメリカンフットボールやバスケットボールなどに押され気味のメジャーリーグですが、日本以外の国でも公式戦を行うなど海外展開を進めてきました。

例えば、野球場すらないイギリスでは、多目的スタジアムを一時改修し、2019年に初めてメジャーの公式戦を行いました。

イギリス在住のアメリカ人も多いからなのですが、2試合で12万人が集まりました。

また2024年は、韓国でも初めて開幕シリーズを実施。

当時メジャーに韓国人選手が3人在籍していたこともあり、開幕戦のチケットはわずか8分で完売となりました。

現在、12人の日本人選手が在籍するメジャーリーグ。今後も日本での開催が見込めそうです。

MLBのマンフレッド・コミッショナーは「今後、日本から優れた選手がアメリカに来てメジャーをさらに良くして欲しい」と期待を寄せています。

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