
■第100回競泳日本選手権 最終日(23日、東京アクアティクスセンター)
7月に行われる世界選手権の代表選考を兼ねた競泳・日本選手権最終日。女子50m自由形決勝に臨んだ池江璃花子(24、横浜ゴム)は24秒91で優勝し4連覇。前日の50mバタフライと合わせて大会2冠を達成した。しかし、世界水泳連盟が定める参加標準記録(24秒86)にはわずかに届かず、50mバタフライ、100mバタフライに続いての3種目での日本代表内定はならなかった。
午前中に行われた予選で25秒14をマークし全体のトップで決勝に進んだ池江。この種目の日本記録保持者として挑んだ決勝は、水面に浮上した時点では横一線の状態。半分を過ぎた辺りで池江が頭一つ抜け出し、そのままトップでフィニッシュした。レース後、池江は「派遣を狙ってたのでとても悔しい」と話した。それでも、「すごく久しぶりに楽しいなと思って出場できた日本選手権だったので、この楽しさを世界選手権に繋げられたら」と前を見据えた。
女子50m平泳ぎ決勝に臨んだオリンピック™3大会出場の34歳・鈴木聡美(ミキハウス)は、30秒36で優勝。100m、200mと合わせ平泳ぎ3冠を達成した。さらに世界水泳連盟が定める参加標準記録(30秒75)を突破し上位2名に入ったため、世界選手権の日本代表に内定。鈴木は100m、200mに続き、平泳ぎ3種目での世界選手権代表内定となった。
午前中に行われた予選で、ただ一人30秒台をマークし全体のトップで決勝に進んだ鈴木。飛び込んでから水面に浮き上がった時点では、隣のレーンの青木玲緒樹(30、ミズノ)が頭一つ分リードしていたが、中盤を過ぎると鈴木が加速しトップに立ち、そのまま後続との差を広げて1位でゴール。この種目の日本記録保持者として貫禄の泳ぎを見せた。
|
|
レース後、鈴木は「決勝で29秒台を出せたらなと強い意気込みを持って臨んだので、正直出なかったのは悔しいんですけども、いい手応えは感じられましたので、これをもっと突き詰めてトップスピードを50m、100m、200m全てに活かせられたらなという思いです」と、さらなる進化を誓った。
大会3冠は鈴木が19歳の2010年度以来、実に14大会ぶりの快挙。「負けるのが当たり前の時期も当然あったので、そのことを思うと、自分がまたこうして3冠を取ることができたのは非常にうれしく思いますし、数字って恐ろしいなと思いました」と鈴木は笑顔で話した。
男子1500m自由形決勝で、高校2年生の今福和志(17、枚方SS)が14分50秒18の日本新記録で優勝。従来の日本記録を11年ぶりに4秒62も更新する素晴らしい泳ぎを見せた。世界水泳連盟が定める参加標準記録(15分1秒89)も突破し上位2名に入ったため、世界選手権代表に内定した。
*写真は左から池江璃花子選手、鈴木聡美選手
|
|