勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア 3月23日(日)、アフリカ・ケニアにて2025年WRC世界ラリー選手権の第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』デイ4のスペシャルステージ(SS)21にて、暫定4番手でアタックに臨んだ勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)がまさかの横転を喫した。
その後ステージ復帰し、暫定5番手でフィニッシュラインを切ったが、最終的にタイムコントロール(TC)にてリタイアすることとなり、ラリー未完走となった。
暫定4番手で最終パワーステージにアタックを開始した勝田は、日曜のみの順位で争われる“スーパーサンデー”と、上位タイムの5台に与えられるパワーステージのボーナスポイントをチームに持ち帰るべくプッシュしていた。
しかし、ステージ前半の高速域にて途端にリヤのコントロールを失い、フロントガラスにひびが入るほどの横転を喫した。すぐにマシンから脱出した勝田は、観客の助けも借りながらコドライバーのジョンストンとともに何とかマシンを起こして再走し、ふらつくマシンをフィニッシュラインまで運んだ。
勝田にケガはない様子だったが、公式映像のインタビューでは「何が起こったのかわかりません。チームには本当に申し訳ないし、それ以外の言葉はありません」と答え、肩を落とす様子も映し出されていた。
その後、セレモニアルフィニッシュを終えてTCにマシンを押して運ぶ勝田の姿も確認されていたが、すでにマシンはサービスパークに戻るほどの余力を使い切っていたようで、パルクフェルメまでの長い公道区間を走破することはできないと判断された。WRCケニアの最終TCは、パワーステージのフィニッシュポイントから距離のあるサービスパーク『ナイバシャ』にあるため、この時点で勝田は正式にリタイア扱いとなった。
第2戦『ラリー・スウェーデン』での2位表彰台から好調そのままにケニアに乗り込んだ勝田は、序盤に13番手までポジションを失いながらも、ラリーを進める中で好タイムを連発して順位を回復。計4本のステージウインをあげる活躍を見せ、暫定5番手でなんとかフィニッシュラインを超えたところだったが、あえなくノーポイントでラリーを終えることになってしまった。
[オートスポーツweb 2025年03月23日]